錢高組

株式会社錢高組の概要

株式会社錢高組（ぜにたかぐみ、英: The Zenitaka Corporation）は、日本のゼネコンの一つで、大阪府大阪市に本店、東京都千代田区に本社を置いています。この企業は、三水会、後身である水曜会やみどり会といった団体の会員企業であり、三和グループの一員でもあります。大阪には、奥村組や竹中工務店、鴻池組、淺沼組など、錢高組と同様に名を馳せる他のゼネコンが存在し、その中の一社として在阪ゼネコンの重要な役割を果たしています。また、創業は1705年（寶永2年）とされており、300年以上の長い伝統を有しています。

錢高組は特に橋梁工事において実績があり、一定の規模の中堅企業としても知られています。社名と社章は、著名な作家・野村胡堂の作品『銭形平次捕物控』が由来であり、文化的な背景も含めて親しまれています。

沿革

同社の歴史は1705年に遡ります。和泉国日根郡尾崎村（現在の大阪府阪南市尾崎町）で、宮大工の錢高林右衛門が本願寺尾崎別院の制定に携わったことから始まります。1887年には錢高善造が大阪で土木建築請負業を開始し、1912年には合資会社として法的に設立されました。1931年には株式会社へと移行し、同年の7月には合資会社を吸収合併しています。

その後、1961年10月には大阪証券取引所の第二部に上場し、1966年には第一部へと昇格。2013年には東京証券取引所第一部にも上場するなど、企業として着実に成長を続けています。歴代社長には、錢高作太郎、錢高久吉、錢高輝之、錢高一善、そして現在の錢高久善が名前を連ねています。

主な施工物件

錢高組は、数多くの著名な施工物件を有しています。特に、道路や橋梁などのインフラ整備に注力しており、その技術力と実績には定評があります。これまでに手がけた工事には、地域の交通網の発展に寄与した重要な施設が多く含まれています。

不祥事

ただし、錢高組は近年いくつかの不祥事にも直面しています。2022年7月には、2021年3月期までの4年間で約4億円の所得税申告漏れが判明し、そのうち約4,500万円が意図的な所得隠しであったとされています。また、同年11月には、受注した兵庫県西宮市内の鉄道高架工事に関して、下請業者に工事費の水増し請求をさせる手口で損害を与えたとして、元現場所長と下請企業の元専務が逮捕される事件が発生しました。これにより、同社内の不正行為が明るみに出ることとなりました。

結論

株式会社錢高組は、長い歴史と確かな技術を持つゼネコンとして、多数の施工物件を手掛けていますが、近年の不祥事により信頼回復のための課題にも直面しています。今後の動向に注目が集まっています。

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