鍋島灯台

鍋島灯台の紹介

鍋島灯台（なべしまとうだい）は、香川県坂出市の鍋島にある石造りの印象的な灯台です。この灯台は、瀬戸内海に設置された最初の灯台として知られており、国の重要文化財にも指定されています。また、瀬戸内海国立公園の一部に位置し、塩飽諸島に属する鍋島の本州四国連絡橋の中間点にあたります。この灯台からは、北備讃瀬戸大橋を見渡すことができ、絶景を楽しむことができます。

歴史的背景

鍋島灯台は1872年（明治5年）11月15日に初めて点灯しました。当初の光源は植物油を使用した二重芯ランプで、灯質は不動白光であり、三等レンズを採用し、500カンデラの光を放っていました。1921年（大正10年）には、灯質を赤緑互光に変更し、水銀槽による回転式灯器に改良されます。1962年（昭和37年）には発電機が設置され、灯台の電化が進みました。さらに、1981年には、灯台の南側でタンカーと貨物船の衝突事故が発生し、大量の原油が流出するという出来事もありました。

1991年（平成3年）には灯台が無人化され、2009年（平成21年）には近代化産業遺産群の一部として認定されました。2022年（令和4年）には、ついに国の重要文化財に指定され、その歴史的価値が改めて評価されることとなりました。

退息所とその他の建物

鍋島灯台に隣接する建物は、同じくブラントンの設計によって1873年（明治6年）に建造された退息所です。これは灯台職員の宿舎で、石造の構造を持ち、倉庫や水槽、日時計なども含まれています。これらの建物は1998年に高松市の「四国村」に移築され、2000年には「四国村鍋島灯台退息所」として国の登録有形文化財に認定されています。

特徴と公開情報

鍋島灯台の頂部には、風見鶏が設置されていますが、その方向を示す表記は一般的なアルファベットではなく、漢字の「東西南北」が使われているのが特徴的です。通常、鍋島灯台は一般公開されていませんが、春の時期、特に桜の開花に合わせて特別に公開されることがあります。香川県観光協会による桜植樹計画に伴い、灯台前の広場にも桜が植えられており、観光名所としての役割が強調されています。

過去には、2013年11月3日に「瀬戸大橋スカイブリッジツアーと鍋島灯台」というイベントが開催され、再度一般公開される機会がありました。これにより、訪れた人々は歴史的な灯台の美しさを楽しみながら、四季折々の自然も堪能できることになります。

結論

鍋島灯台は、香川県坂出市において訪れる人々にとって魅力的なスポットです。その歴史的な価値や美しい景観は、多くの人々に愛されています。灯台は今後も重要な文化的財産として、未来世代に引き継がれていくことでしょう。

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