鍋島直泰

鍋島 直泰（なべしま なおやす）

鍋島直泰は1907年10月3日、佐賀藩鍋島家の第13代当主として誕生しました。彼は日本の宮内官僚として活躍し、政治家としても知られる存在でした。また、優れたゴルフ選手としても名を馳せていました。1981年4月1日に逝去するまでの彼の人生は、さまざまな分野での成果に満ちていました。

経歴

鍋島直泰は、12代当主である鍋島直映の嫡男として育ちました。母は黒田長知の次女、禎子です。学習院を卒業後、1931年に東京帝国大学文学部を卒業しました。その後、1933年に宮内省に入省し、式部官兼主猟官を務めました。

彼は1943年に父の死去に伴い、第13代当主として家督を相続し、侯爵に襲爵します。同日には貴族院の侯爵議員にも任命され、1947年の貴族院廃止までその地位にありました。その実績から、彼は昭和天皇の戦後巡幸時に佐賀市内での拝謁の機会も与えられ、鍋島家伝来の鍋島焼を披露することができました。

人物

鍋島直泰は名ゴルファーとしての一面も持ち、1933年から1935年の日本アマチュア選手権で3連覇を達成しました。また、彼は1ラウンドでのホールインワンを2度記録するなど、その腕前は抜群でした。長野県軽井沢町の軽井沢ゴルフ倶楽部に所属し、ゴルフを通じて多くの人々と交流しました。さらに、彼は蝶の研究や収集にも熱心で、その成果も評価されています。

鍋島直泰はまた、自動車愛好家としても知られています。1935年にはイスパノ・スイザK6を輸入し、自らデザインした2ドアクーペボディを職人に製作させ、長年にわたり車を楽しみ続けました。この車は後に博物館に寄贈され、現在も他の人々に見られる形で保存されています。

栄典

彼は国際的な評価も受けており、1934年にはベルギー王国からクーロンヌ勲章のシュヴァリエーを授与されるなどの勲章を有しています。

伝記と家族

鍋島直泰は名門の家系に生まれ育ち、彼自身も家族を持ちました。妻は朝香宮鳩彦王の第一王女である鍋島紀久子であり、子どもたちもそれぞれの道で活躍しています。長男の鍋島直要は鍋島家の第14代当主となり、日本ゴルフ協会でも重要な役割を果たしています。

参考文献

鍋島直泰の足跡は多くの出版物に記録されています。人事興信所の『人事興信録 第14版 下』や、貴族院の『貴族院要覧（丙）』、また議会制度百年史などで彼の業績や経歴を知ることができます。

その偉業や人柄は、今なお多くの人々の記憶に残り、次世代へと引き継がれていくことでしょう。

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