鍋谷峠

鍋谷峠（なべたにとうげ）

鍋谷峠は、和歌山県伊都郡かつらぎ町大字平と大阪府和泉市父鬼町の境に位置する標高670mの峠です。国道480号が通過し、和歌山県と大阪府を結ぶ重要なルートとなっています。

地理

鍋谷峠は、和泉山脈に位置し、周辺には大川峠、猿坂峠、孝子峠など、多くの峠が存在します。これらの峠は、西から東へ向かうにつれて標高が高くなる傾向にあり、鍋谷峠もその一つです。

特徴

鍋谷峠の名称の由来は定かではありませんが、鍋蓋のような特徴的な山容が由来であるという説があります。国道480号が通る峠道は、道幅が狭い箇所が多く、周辺の林業関係者や、ツーリング、登山客などが利用しています。近年では、自転車愛好家のヒルクライムコースとしても人気を集めており、プロレーシングチームの練習コースとしても利用されています。ただし、傾斜が急なため、初心者には難しいコースです。

また、近畿自然歩道も峠を通過しており、ハイキングを楽しむ人々も多く訪れます。冬には積雪も見られ、四季折々の自然を楽しむことができます。

峠から東へ分岐する林道は、三国山や灯明岳、蔵王峠へと続いています。近畿自然歩道を西へ進むと、和泉葛城山へアクセスすることも可能です。

三国山の山頂付近には、国土交通省大阪航空局の三国山航空路監視レーダーが設置されており、和泉市内の住宅地からもその姿を望むことができます。

鍋谷峠道路

2017年4月1日には、鍋谷峠道路が開通しました。総延長約4.1kmのうち、鍋谷トンネルが3697mを占めています。この道路は、北側の父鬼バイパス（大阪府整備）と南側の平道路（和歌山県整備）を接続しており、地域間の交通の円滑化に貢献しています。事業主体が異なるため、道路名が区別されています。

コミュニティバス

2017年4月29日から2019年3月31日まで、かつらぎ町の笠田駅と和泉市の和泉中央駅を結ぶコミュニティバスの実証実験運行が行われました。このバスは、日曜日・祝日限定で、地域の観光スポットを結び、地域住民や観光客の移動手段として利用されました。運行は和歌山バス那賀と南海バスに委託されました。

その他の情報

岡山県にも同名の峠が存在します。

関連情報

* 日本の峠一覧

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