かつらぎ町

和歌山県かつらぎ町：フルーツ王国と豊かな自然の町

和歌山県伊都郡に位置するかつらぎ町は、橋本市と和歌山市を結ぶ紀の川沿いに広がる町です。近隣の九度山[[町]]とともに、この地域では数少ない町でありながら、近畿地方でも有数の規模を誇る農業が町の基幹産業となっています。

地理と気候

南北に細長く伸びるかつらぎ町は、北に和泉山脈（町名の由来となった和泉葛城山を含む）、南に紀伊山地と、山々に囲まれた盆地のような地形をしています。町の中央部を紀ノ川が東西に流れ、南部の新城地域には貴志川が流れています。旧花園村域では有田川が流れています。旧かつらぎ町と旧花園村の間には、自動車で通行できる直接の道路がなく、国道480号経由、もしくは国道370号と和歌山県道115号花園美里線経由で連絡しています。

山々に囲まれた地形から、寒暖差が大きく、夏は猛暑となる一方、冬は冷え込みます。1994年には40.6℃という記録的な高温も観測されています。この寒暖差が、多様な果物の栽培に適した環境を作り出しています。

農業と特産品

かつらぎ町は、まさに「フルーツ王国」と言えるほど、多種多様な果物が栽培されています。中でも、平核無柿と串柿の生産量は日本一を誇り、特に串柿は四郷地区を中心に生産され、毎年11月23日には串柿まつりが開催されます。その他、イチゴ、梅、桃、ブルーベリー、梨、ブドウ、柑橘類、そして和歌山県では珍しいリンゴなども栽培されています。多くの観光農園がオープンしており、年間を通して新鮮なフルーツを味わうことができます。

江戸時代には、紀ノ川を利用した川上酒や川上木綿の産地としても栄えていました。

歴史と行政

1958年、伊都町、妙寺町、見好村の合併によりかつらぎ町が誕生しました。1959年には町章が制定され、2005年には花園村を編入合併しています。町名は、町域北部に位置する葛城山脈に由来し、当時の和歌山県知事である小野真次氏によって命名されました。

現在の町長は中阪雅則氏（2019年就任）で、町議会は定数14名（女性議員1名）です。

経済と産業

町の経済を支えるのは、なんと言っても農業です。果樹栽培が中心となり、その高い生産量は町の大きな財産となっています。

製造業では、溝端紙工印刷、築野食品工業、紀州食品など、様々な企業が進出しています。金融機関として紀陽銀行の支店も複数あります。商業施設は、オークワ、松源、Aコープなどのスーパーマーケットや、コーナン、ナフコなどのホームセンターが町内にあります。郵便サービスは、かつらぎ郵便局をはじめとした複数の郵便局が担っています。

教育と文化

教育機関としては、複数の小学校、中学校、そして和歌山県立笠田高等学校、和歌山県立紀北農芸高等学校、和歌山県農林大学校があります。

文化施設としては、かつらぎ総合文化会館「あじさいホール」があり、地域住民の交流や文化活動の拠点となっています。また、重要無形民俗文化財である「花園の御田舞」は、町の伝統文化を象徴する行事です。

交通

鉄道はJR和歌山線（中飯降駅、妙寺駅、大谷駅、笠田駅、西笠田駅）が通っており、全駅無人駅です。バス路線は有鉄バス、かつては和歌山バス那賀も運行していましたが、現在はコミュニティバスが運行されています。

道路は、京奈和[[自動車道]]（紀北東道路）の紀北かつらぎIC、かつらぎ西IC/PAがあり、国道24号、国道370号、国道371号、国道480号などの主要道路が町内を通っています。

観光

かつらぎ町には、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である丹生都比売神社、高野参詣道の三谷坂などが存在します。その他、寶來山神社、文蔵の滝、妹山・背山、小原洞窟恐竜ランド・恐竜館、鍋谷峠など、歴史や自然に触れられる観光スポットが数多くあります。

姉妹・友好都市

国内では大阪府和泉市、大阪府守口市と友好都市提携を結んでいます。

出身著名人

政治家、経済人、学者、文化人、芸能人、スポーツ選手など、様々な分野で活躍する著名人を輩出しています。

以上、かつらぎ町の概要をご紹介しました。フルーツ王国としての魅力だけでなく、歴史、文化、自然など、多くの魅力が詰まった町です。ぜひ訪れて、その魅力を体感してください。

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