鏡征爾

鏡征爾について

鏡征爾（かがみ せいじ）は、日本の小説家であり、東京大学大学院の博士課程に在籍しています。彼の文壇への足跡は、数々の新人賞への挑戦から始まりました。

経歴と業績

2007年8月には、三島征爾名義で投稿した「電子の泡」が第7回ボイルドエッグズ新人賞の最終候補に残りました。翌2008年5月には、同じ名義で「電子の蝶は乱れない」が第8回の同賞で再び最終候補となっています。同年8月には、鏡賢司名義で投稿した「機械仕掛けの泡」が第5回講談社BOX新人賞“流水大賞”を受賞しました。この受賞は、講談社BOXを立ち上げ、西尾維新や舞城王太郎、奈須きのこなどを担当した文芸編集者、太田克史氏の強い推薦によるものでした。

2009年5月、東大大学院修士課程在籍中に、受賞作「機械仕掛けの泡」を改題・改稿した『白の断章』で単行本デビューを果たしました。太田氏が単独で編集を行う『ファウスト』の公募新人賞（講談社BOX新人賞の前身）では、第4次まで連続で受賞作無しが続いていたため、鏡征爾は9度目にして初の受賞者として注目を集めました。

単行本デビュー直前から、講談社発行の文芸雑誌『パンドラ』上で「向日葵とRose-Noir」の連載を開始しました。この作品は後に書き下ろしを加えて単行本として刊行されています。また、『パンドラ』に掲載された扉のカラーイラストや、受賞作『白の断章』の表紙は、鏡自身が手掛けたものです。

2013年7月には、カプコンのゲームソフト『戦国BASARA』シリーズのノベライズ作品を担当しました。

2017年1月からは、KADOKAWAの小説投稿サイト「カクヨム」で活動を開始し、「少女ドグマ」は第2回カクヨム小説コンテストで読者投票1位（ジャンル別）を獲得しました。

2017年からはYahoo!や情報メディア「ねとらぼ」上で、太宰治の『人間失格』をテーマにした一連の作品を執筆し、大きな反響を呼びました。

映画監督・紀里谷和明のハリウッド進出作『ラスト・ナイツ』公開時には、紀里谷監督との対談小説が掲載されました。

2019年1月には、イラストレーター・ふせでぃとのコラボレーションによる連載小説が開始され、同年6月からは、小説と写真によるメディアアートが連載されています。コラボレーション相手には、Web上で人気のモデルが起用されています。

作品リスト

小説

単行本

白の断章（講談社BOX、2009年）
向日葵とRose-Noir（講談社BOX、2009年）
戦国BASARA3 毛利元就の章（講談社BOX、2013年）

文庫

雪の名前はカレンシリーズ（講談社ラノベ文庫、2020年）

単行本・文庫未収録作品

短編作品多数
長編作品：「少女ドグマ」（カクヨム、2017年）

エッセイ

「ロデオボーイの憂鬱」（『群像』2010年10月号）
「ハロー自閉症、Dr.Self Destruct」（『ユリイカ』2010年10月号）
「少女詩歌」（『ユリイカ』2019年4月号）

評論

「十四歳。錯乱の夏は地獄の季節 ――幾原邦彦と物語のオーロラ詩論」（『ユリイカ』2017年9月）

ゲーム

ALTDEUS: Beyond Chronos（2020年） - シナリオ担当

外部リンク

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