鐶

鐶（カン）の種類と特徴

鐶（かん）とは、環状の金属製の金具の総称です。形状を表す言葉と「カン」を組み合わせて呼ばれることが多く、小さなものは「豆カン」と呼ばれることもあります。多くの鐶は、ばねの力で環が閉じられており、力を加えると開閉できる構造になっています。

主要な鐶の種類

ここでは、代表的な鐶の種類について、それぞれの特徴を詳しく解説します。

1. 丸鐶（まるカン、リングカン）

最も基本的な形状で、完全な環状のものと、一部に切れ目が入ったものがあります。アクセサリーやキーホルダーなど、幅広い用途で使用されます。

2. 角鐶（かくカン、手カン）

四角い形状の鐶で、鞄などの本体と持ち手をつなぐ用途では「手カン」と呼ばれます。直線的なデザインが特徴です。

3. 三角鐶（さんかくカン）

三角形の形状をした鐶です。用途は比較的限定的ですが、特定の製品や装飾品などで見かけることがあります。

4. 茄子鐶（なすカン）

茄子のような形状をしており、環の一部を内側に押し下げることで開閉します。バッグやキーホルダーなどでよく使用されます。

5. 鉄砲カン（てっぽうナスカン）

ナスカンの一種で、環を開く際に、つまみを銃のトリガーのように引く構造になっています。回転カンと一体化しているものも多いです。

6. 蟹鐶（かにカン）

カニのハサミのような形状で、つまみを押し下げることで環が開閉します。独特の形状から、特定の用途で使用されることが多いです。

7. 小判鐶（こばんカン）

小判のような形状をした鐶です。デザイン性の高さが特徴で、アクセサリーなどに用いられます。

8. C鐶（シーカン）

丸カンよりも楕円に近い形状で、一端に切れ目が入っています。丸カンと同様に、様々な用途に使用されます。

9. D鐶（ディーカン）

D字型の形状をしています。ベルトやストラップなどの留め具として使用されます。

10. S鐶（エスカン）

S字型の形状をしています。キーホルダーやアクセサリーなどに使用されます。

11. 樽鐶（たるカン）

樽のような形状をしています。独特の形状から、特定の用途に使用されることが多いです。

12. マガタマフック

勾玉のような形状をしており、レバーを操作することで開閉します。独特のデザインが特徴です。

13. 二重鐶（にじゅうカン、ダブルリング）

環が二重になった構造で、強度が必要な用途に使用されます。

14. レバー鐶（レバーナスカン、レバースナップ、バレルスナップ）

ナスカンの一種で、つまみを押し下げることで環が開閉します。開閉が容易な点が特徴です。

15. リングキャッチ（スクリュージョイント、スピードキャッチ）

ねじ式で開閉する鐶です。楕円形や三角形など、様々な形状があります。

16. クイックキャッチ

リングキャッチに似ていますが、ねじ式ではなくスライド式で開閉します。

17. コキ鐶（リュックカン、移動カン、くわえカン、ニフコキ、送りコキ、ベルトスライダー）

ベルトの長さを調整するための金具で、リュックサックなどによく使用されます。

18. 吊り鐶（つりカン）

絵画などを吊るすための金具です。

19. 回転鐶（回転カン）

2つの環が独立して回転できる構造で、糸のよじれを防ぐ効果があります。

20. 猿鐶（サルカン、よりもどし）

回転カンと同じ機能を持ち、特に釣り具ではこの名称で呼ばれます。

21. 釜鐶（釜輪）

茶釜につける環状の金具で、茶釜を吊る際に使用されます。

鐶と関連するアイテム

鐶は、カラビナ、鎖、キーホルダー、ペンダント、ネックレスなど、様々なアイテムと関連しています。これらのアイテムと組み合わせることで、より多くの用途に利用できます。

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