長 (発音記号)

音声記号「ː」（長音記号）について

「ː」は、国際音声記号（IPA）の一つで、音の長さを表すために用いられる記号です。この記号は、直前の音を長く発音することを示します。具体的には、母音の後に付く場合は長母音を、子音の後に付く場合は長子音を意味します。

長母音

長母音は、母音を通常よりも長く発音したものです。日本語では、長母音はカタカナの「ー」で表記される音に対応します。例えば、「お母さん（おかあさん）」の「あー」の部分が長母音です。国際音声記号では、例えば「あー」は[aː]と表記されます。

長子音

長子音は、子音を通常よりも長く発音したものです。日本語では、促音（そくおん）に現れる子音の一部が長子音として解釈できます。例えば、「あった」は国際音声記号で[atːa]と表記され、[tː]の部分が長子音です。この際、日本語の「ー」のような発音にはなりません。

半長音記号

音の長さには、長音よりも短い「半長音」もあります。半長音を表す記号は[ˑ]です。この記号は、長音よりもわずかに短い音を表す際に使用されます。

日本語における例

• - 長母音の例: 「お母さん」（おかあさん）の「あー」は、[aː]と表記されます。
• - 長子音の例: 「あった」は[atːa]と表記され、[tː]の部分が長子音です。

日本語以外の例

以下に、日本語以外の言語における長音の例をいくつか示します。

• - ドイツ語: Naht [naːt]（縫い目）
• - 英語（イギリス）: yeast [jiːst]（酵母）
• - イタリア語: canna [kanːa]（葦）
• - エストニア語:

- lina [lina]（亜麻）
- linna [linːa]（都市の、属格）
- linna [linːːa]（都市へ、入格）

これらの例からわかるように、長音はさまざまな言語において、単語の意味を区別する重要な役割を果たしています。

関連事項

• - 長音符
• - 長音
• - 長母音
• - 長音素

まとめ

音声記号「ː」は、言語における音の長さを正確に表すための重要なツールです。長母音と長子音の違いを理解することで、各言語の発音をより深く理解することができます。

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