長島誠一

長島 誠一のプロフィール

長島 誠一（ながしま せいいち、1941年10月5日生まれ）は、日本の著名な経済学者で、東京経済大学の名誉教授として知られています。彼の専門分野は、マルクス経済学に関する理論および実証研究、景気循環論、さらには恐慌論に焦点を当てています。

幼少期と教育

長島は東京市目黒区で生まれましたが、東京大空襲によって被災し、福島県石川郡浅川町に疎開しました。そこで彼は福島県立東白川農商高等学校を卒業するまで育ちました。その後、上京し、1961年に一橋大学経済学部に入学しました。1965年には学部を卒業し、大学院経済学研究科に進学し、1970年には博士課程を単位取得退学しました。彼の指導教官は著名な経済学者、種瀬茂でした。

職業経歴

長島は1970年に一橋大学経済学部の助手として教育界に足を踏み入れ、その後、1971年に関東学院大学経済学部の専任講師となり、1974年には助教授に昇進しました。1980年から1981年にかけて、カリフォルニア大学リバーサイド校に留学し、国際的な視野も広げました。1982年には東京経済大学経済学部に助教授として転任し、翌1983年には教授に昇任しました。最終的に2012年に定年退職し、名誉教授の称号を受け取りました。

研究業績

主に景気循環論や恐慌論を中心に、マルクス経済学の研究に長年従事してきた長島ですが、近年では環境問題にも目を向け、その観点を唯物史観やマルクス経済学に統合しようとする試みを行っています。彼は特にジェイムズ・オコンナーの議論を引用し、現代の社会主義の新たな構想を示しています。

主な著書

長島は多くの著作を執筆しており、その中には以下の作品が含まれています：

• - 「独占資本主義の景気循環」(1974年、新評論)
• - 「現代資本主義の循環と恐慌」(1981年、岩波書店)
• - 「入門経済学講義」(1989年、東京教科書出版)
• - 「景気循環論」(1994年、青木書店)
• - 「戦後の日本資本主義」(2001年、桜井書店)
• - 「エコロジカル・マルクス経済学」(2010年、桜井書店)
• - 「社会経済システムの転換としての復興計画」(2013年、績文堂出版)

また、彼はH・J・シャーマンの「スタグフレーション：失業とインフレーションについての革新派の理論」を1979年に訳しています。

結論

長島 誠一は、日本の経済学の分野において重要な役割を果たしてきた学者であり、彼の研究はマルクス経済学や景気循環論のみならず、環境問題へのアプローチにも影響を与えています。彼の業績は今後も多くの経済学者や学生に影響を与え続けるでしょう。

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