長崎市立城山小学校

長崎市立城山小学校について

長崎市立城山小学校は、長崎県長崎市城山町にある公立の小学校です。その歴史は1923年に始まり、当初は「城山尋常小学校」という名称で開校しました。九州初の鉄筋コンクリート製の3階建校舎を持つ学校として教育活動がスタートしました。

歴史のターニングポイント

特に注目すべきは1945年8月9日、第二次世界大戦の最中に起きた長崎市への原子爆弾投下です。この日、城山尋常小学校は爆心地からわずか500メートルの位置にあり、校舎は甚大な被害を受けました。爆破当時、校舎内には158人の職員や学生がいましたが、そのうち138人が命を落としました。学校は戦後、1948年に「長崎市立城山小学校」として再開されました。1937年に建設された校舎の一部は現在も保存されており、その復興の歴史を物語っています。

校章と校歌

校章は星を背景に「城山」と書かれており、シンプルで印象的です。また校歌は全3番あり、校名が最後の番で紹介されるなど、学校のアイデンティティを表現しています。

校区と周辺環境

城山小学校の校区には、城山町、城栄町、富士見町など多くの地域が含まれており、地域に根付いた教育が行われています。周辺には平和公園や長崎県営野球場、長崎市科学館などの公共施設もあり、地域の人々が集う場となっています。これらの場所は、教育だけでなく地域住民のふれあいの場としても重要な役割を果たしています。

被爆校舎の存在意義

城山小学校の最大の特徴は、被爆時の校舎が現存していることです。この被爆校舎は「城山小平和祈念館」として改装され、当時の状況を伝える資料が展示されています。このような施設は、長崎の悲劇を世界に伝えるため、重要な役割を果たしています。被爆校舎は国の登録記念物にも登録されており、校舎を訪れる多くの観光客や修学旅行生にその歴史を語り継いでいます。見学するためには事前の申請が必要であり、その厳重な管理が行われています。

学校行事と著名な卒業生

長崎市立城山小学校では運動会が春の季節に行われ、児童たちの絆を深める大切な行事です。著名な卒業生には、演出家の東由多加やサッカー選手の毎熊晟矢などがいます。

アクセスと周辺情報

この学校へのアクセスは、JR九州長崎本線の浦上駅から徒歩で約10分の距離です。また、長崎電気軌道の平和公園停留場からも徒歩5～10分で到着できます。周辺には、直近の国道206号や長崎県道112号線もあり、交通の便が良い環境です。

今後も長崎市立城山小学校は、その歴史的背景を活かしながら地域に根ざした教育活動を展開していくことでしょう。

もう一度検索