長崎昭義

長崎 昭義（ながさき あきよし）

長崎昭義は、1945年3月3日に青森県南津軽郡大鰐町に生まれ、日本のノルディックスキーおよびクロスカントリースキーの選手として名を馳せた人物です。彼は、スキー選手としてのキャリアに加え、放送記者やニュースキャスターとしても活躍し、その後は実業家として青森放送の役員を務めました。彼の本籍地は弘前市であり、早稲田大学の教育学部国語国文学科を卒業しています。旧姓は松岡です。

スキー選手としての活動

長崎のスキーとの出会いは、小学校3年から4年の頃にさかのぼります。父親が大鰐スキークラブの会長を務めていたため、彼は自然とスキーに親しむ環境にありました。滑り始めてすぐに「学校で一番早かった」とされ、その才能は自然に距離スキーへと導かれました。

青森県立弘前高等学校では、指導者である長利武記のもとで練習を重ね、2年生の時には全国高等学校総合体育大会でノルディックスキー・クロスカントリーの男子15キロにて優勝を果たしました。また、同大会のリレーでは弘前高校が優勝に輝くなど、彼の活躍は顕著でした。

その後、彼は早稲田大学を卒業した1968年から、ノルディックスキー選手として活動を本格化させ、1968年のグルノーブルオリンピック、1972年の札幌オリンピックで日本代表として出場しました。特に1972年の札幌オリンピックを最後に、長崎はスキー選手としてのキャリアを終えました。

青森放送でのキャリア

長崎は1973年に青森放送に入社し、報道記者として21年間にわたり活躍しました。記者時代には、現場での迅速な対応が求められる中、自宅に撮影機材を用意し、大惨事発生時にはタクシーを呼んで駆け付ける体制を整えていました。これにより、入社半年後の火災時には、迅速に現場の様子を報道することができました。

秋には報道部長に就任し、北米への視察では出口調査の重要性を学び、1989年の青森市長選挙からそれを導入しました。この取り組みは、日本中の選挙報道に影響を与え、その後、全国で出口調査を実施する流れを生み出しました。このことは、長崎が放送業界において新たな基準を設けることに寄与しました。

役職と業績

長崎は、青森放送の報道局において多くの役職を歴任し、2002年には取締役テレビ局長、2006年には常務取締役テレビ局長に就任しました。2010年には専務取締役に昇格し、2012年には代表取締役社長として経営に携わりました。

また、社外活動として青森県スキー連盟の会長や青森商工会議所の相談役も務め、地域スポーツおよび経済振興に尽力しました。彼のリーダーシップのもと、青森放送は地域に寄せられる信頼のもと、数多くのメディア活動を展開しました。

最後の時

長崎昭義は、2017年に多臓器不全のため青森県弘前市の弘前大学医学部附属病院で亡くなりました。享年72歳。彼の晩年までの活動や目指した理想は、多くの人々に影響を与え続けています。長崎の人生と業績は、今でも青森県や日本のメディア史において重要な位置を占めており、その貢献は決して忘れられることはないでしょう。

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