長崎銀屋町教会

長崎銀屋町教会の歴史

長崎銀屋町教会は、元々日本メソジスト教会に所属していた教会で、現在は日本基督教団の一部となっています。その歴史は1873年に遡り、アメリカのメソジスト監督教会から派遣された宣教師J・C・デヴィソンが長崎に到着し、出島で伝道を開始したところから始まります。彼は1876年の1月30日に出島美以教会という名称のもと、教会堂と牧師館を設立し、初代牧師に就任しました。

1893年には、笹森卯一郎が初の日本人牧師としてその役割を引き継ぎました。その後、1904年には教会は東山手に移転し、ウェスレー教会という新たな名称に改称されます。続いても同じ年に、出島美以教会が長崎市の銀屋町に移築され、「長崎中央教会」と名付けられ、さらに後に「長崎銀屋町教会」と改名されることとなりました。このように教会の名称や所在地は、時間とともに変化してきました。

長崎銀屋町教会の歴史には、1907年に設立された日本メソジスト教会との関わりもあります。この時期に、ウェスレー教会は日本長崎中央教会と改められ、教会としての更なる発展へとつながりました。1929年には鎮西学院が竹之久保へ移転する際、本教会は東山手教会と城山教会に分かれ、発展解消の道を歩むこととなります。特に東山手教会は、活水学院の構内にあったため、政府の命令により1943年に解散され、その後長崎銀屋町教会へと合併されました。

しかし、長崎銀屋町教会も因果関係があり、1964年には火災により当時の会堂が焼失するという厳しい試練に直面します。その後1965年に再建されましたが、今回の建物は著名な建築家ウィリアム・ヴォーリズによって設計され、施工は鉄川与八郎が担当しました。彼は鉄川与助の次男として知られています。

このように長崎銀屋町教会は、地域社会に深く根ざした歴史を持つ教会です。その過程で多くの人々が関与し、帝国主義や戦争、さらには火災といった歴史的出来事を経た今、その姿を維持しています。なお、城山教会についても触れておくと、1945年8月9日に米軍の原爆によって倒壊したという痛ましい歴史があります。これらの歴史的背景をもって、長崎銀屋町教会は今もなお多くの人々に親しまれ、信仰の拠り所となっています。

参考文献

• - 『日本キリスト教歴史大事典』教文館、1988年
• - 喜田信代『天主堂建築のパイオニア鉄川與助』日貿出版社、2016年

もう一度検索