長栄寺 (名古屋市北区)

長栄寺について

名古屋市北区にある長栄寺は、天台宗に属する寺院で、山号は洞松山です。この寺院は、その本尊として準提観音（準提仏母）を配しており、地元の人々からは開山である豪潮律師にちなんで「豪潮長栄寺」と呼ばれることもあります。

歴史的背景

長栄寺の歴史は深く、もともとは愛知郡東郷町に所在していました。文政6年（1823年）、尾張藩の藩主であった徳川斉朝の命により、天台宗の密教僧である豪潮律師が開山として現在の地で復興されました。なお、この寺院は、濃尾地震や第二次世界大戦の空襲といった歴史的な出来事に見舞われましたが、奇跡的に大門は焼け残り、本堂も再建されました。

豪潮律師を師と仰いだ光格天皇の中宮、欣子内親王から寛政2年（1790年）に賜ったという伽羅の香木で作られた準提観音が、現在の本尊として安置されています。この準提観音像は大仏師・定朝法印の弟子、赤尾右京によって制作されたとされ、戦災の際には信者たちの手により防空壕に納められていたため、難を逃れることができました。

現在の長栄寺

長栄寺では毎月3日に豪潮律師の祥月命日を基にした法要が行われていたことがあり、その際、二代目の実戒和尚が説法を行うと近隣の動物たちが集まるという伝説も残っています。こうした由来から、現在ではペット供養を目的とした寺院としても知られています。このように、長栄寺は人々の信仰の場であると同時に、地域社会とのつながりを大切にしている場所でもあります。

アクセス

長栄寺へのアクセスは非常に便利で、名古屋市営地下鉄名城線の名城公園駅からは徒歩約5分の距離にあります。また、名古屋市営バスでは北巡回系統の「柳原町」バス停から徒歩約3分、名駅14号系統の「元柳原町」バス停からは徒歩約4分で到達することが可能です。

まとめ

以上のように、長栄寺は歴史的な価値と地域との結びつきを持つ寺院であり、訪問者がその静けさと精神性に触れることができる貴重な存在です。名古屋市観光の一環として、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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