長田千鶴子

長田 千鶴子（おさだ ちずこ）

長田千鶴子は、1942年5月6日に福岡県で生まれた日本の映画編集技師です。特に、市川崑監督作品の編集を担当したことで広く知られています。そのキャリアは、彼女の編集技術と感性により、日本映画界に大きな影響を与えました。

経歴

長田は高校を卒業した後、1966年に中島源太郎のアニメ制作会社である「日本動画」に入社しました。そこで秘書としての経験を積み、さらに1968年には大映テレビ部の編集助手としてキャリアをスタートさせます。

1973年には、関西テレビ放送の『市川崑シリーズ・追跡』で編集技師としての道を歩み始めました。1975年には、自らの手による初の映画編集作品「吾輩は猫である」が公開され、以後は市川崑監督の数多くの作品で編集技師として活躍します。彼女の編集は、映画の流れをスムーズにし、ストーリーを引き立てる重要な役割を果たしました。

主な作品

長田はそのキャリアの中で、多数の名作に関わることになります。以下は彼女が手掛けた代表的な作品です。

• - 1975年：「吾輩は猫である」
• - 1976年：「犬神家の一族」
• - 1977年：「悪魔の手毬唄」
• - 1978年：「獄門島」「女王蜂」「火の鳥」
• - 1979年：「病院坂の首縊りの家」
• - 1980年：「古都」
• - 1982年：「胸さわぎの放課後」
• - 1983年：「細雪」
• - 1984年：「ヨーロッパ特急」「おはん」
• - 1985年：「ビルマの竪琴」
• - 1986年：「鹿鳴館」「子猫物語」
• - 1987年：「映画女優」「竹取物語」
• - 1988年：「つる -鶴-」
• - 1991年：「超少女REIKO」「天河伝説殺人事件」
• - 1994年：「ラストソング」「四十七人の刺客」
• - 1995年：「ゴジラvsデストロイア」
• - 1996年：「八つ墓村」
• - 1997年：「誘拐」
• - 2000年：「どら平太」
• - 2006年：「犬神家の一族」
• - 2010年：「最後の忠臣蔵」

受賞歴

長田はその卓越した編集技術により、数々の賞を受賞しています。

• - 1995年には、「四十七人の刺客」で第18回日本アカデミー賞最優秀編集賞を受賞。
• - 1998年には、「誘拐」で第21回日本アカデミー賞最優秀編集賞を受賞。
• -また、2008年には、平成20年度（第6回）文化庁映画賞の映画功労部門を受賞しました。

彼女のキャリアは、日本映画界における重要な足跡を残しており、多くの映画ファンに記憶され続けることでしょう。長田千鶴子は、編集技術において不朽の名声を持つ存在であり、今後もその影響は色あせることがないと言えるでしょう。彼女の作品を通じて、日本映画の編集技術がどのように進化してきたのかを知ることができるでしょう。

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