長良川右岸道路

長良川右岸道路の概要

長良川右岸道路とは、岐阜県岐阜市の長良古津から加野までを結ぶ主要地方道岐阜美濃線のバイパス道路です。この道路は、長良川に沿って整備され、交通渋滞を緩和するために設計されました。かつては岐阜県道路公社が管理する有料の道路で、通行料金が設定されていましたが、2012年に無料化されました。

設立の背景

長良川沿岸に位置する岐阜美濃線は、交通量の多い路線であり、特に観光シーズンには渋滞が頻発していました。したがって、岐阜美濃線バイパスの整備が急務とされました。バイパスの一部区間は有料道路事業として整備され、全体事業費は56億円に達しました。

施工と供用

1997年10月に工事が開始され、2001年4月には供用が開始されました。その際、大蔵山トンネルと呼ばれる940mの長いトンネルが含まれており、トンネルを抜けると料金所が設けられていました。その後、岐阜県道93号川島三輪線に接続する形でインフラが整備されました。

無料化の経緯

岐阜県は2010年に行財政改革アクションプランを策定し、その中で道路公社の解散とともに管理されている有料道路を無料化する方針を示しました。これに基づき、長良川右岸道路は2012年4月1日に無料化され、交通量はそれまでの約1,600台から6,800台に増加しました。これは、渋滞緩和と地域経済の活性化に寄与しています。

主な構造

長良川右岸道路は延長1.3km、幅員9.0mで、2車線の道路が整備されています。設計速度は時速50kmで、主な構造物には大蔵山トンネルの他、加野高架橋があります。全体事業費は56億円、そのうち28億円が有料道路事業費として投資されています。

交通量の変化

無料化前後の交通量の調査では、無料化前の一日あたり約1,600台が、無料化後には約6,800台に増加するという結果が出ました。これにより、交通の流れが改善され、地域住民の交通利便性も向上しました。

バイパス区間の詳細

長良川右岸道路の一部として計画されたバイパス区間には、二つの公共事業区間があります。すなわち、番場山工区と小島山工区です。番場山工区は岐阜市加野から岐阜市溝口に至る区間で、延長1,473m、2007年に開通しました。そして、小島山工区は岐阜市中川原から岐阜市長良古津に至り、延長1,703mで、2015年に開通しています。これらの工区は、長良川右岸道路と岐阜美濃線を結びつけ、地域の交通網を強化するために重要な役割を果たしています。

まとめ

長良川右岸道路は、岐阜県内における重要な交通インフラであり、地域住民や観光客の利便性を向上させるために整備されました。渋滞の解消と料金の無料化によって、交通量が大幅に増加し、地域の活性化にも寄与しています。今後もこの道路が地域の発展に寄与することが期待されています。

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