長谷川ひろし おはよう7

長谷川ひろし おはよう7

「長谷川ひろし おはよう7」は、KBCラジオで平日の朝に放送されていた情報番組です。KBCのアナウンサーである長谷川ひろし氏がパーソナリティを務め、二度にわたってリスナーに親しまれました。最初の放送期間は1980年4月から1987年9月まで。そして、約9年間のブランクを経て、1996年4月から1999年3月まで再び放送されました。

この番組は、長谷川ひろし氏自身が担当ディレクターと共に企画立案を行ったものです。長谷川氏は、福岡を拠点としていたプロ野球チーム、西武ライオンズ（当時）の実況中継や、KBC運動部の記者としての経験が豊富であり、これらの知見を番組制作に活かしました。番組開始にあたっては、情報収集のため、特に朝日新聞東京本社の各部署に協力を依頼し、記者に出演交渉を行うなど、その立ち上げには多大な労力が必要であったと、当時のスタッフが語っています。

番組が始まった1980年代前半、まだ音楽再生にレコードが主流だった時代にもかかわらず、「おはよう7」はユニークな試みを行いました。スタジオ内に実際のピアノを設置し、リスナーからのリクエスト曲をピアニストが生演奏するという企画です。これは当時のラジオ番組としては非常に珍しく、リスナーとの距離を縮める画期的な取り組みとして注目されました。

番組の歴史には中断がありました。1987年9月、長谷川ひろし氏が人事異動により番組を離れることになり、惜しまれつつも第1期は終了しました。しかし、1996年4月に番組は復活。再び長谷川氏がパーソナリティとしてマイクの前に立ち、リスナーに挨拶を届けました。この第2期は1999年3月まで続きました。

番組を支えたのは、メインパーソナリティの長谷川ひろし氏だけでなく、歴代のアシスタントたちの存在も大きいです。番組初期には尾上真知子氏（1980年〜1981年4月）と久村洋子氏（1980年〜1981年4月）が務め、その後、野見山洋子氏（1981年4月〜1982年4月）、山本栄子氏（1982年4月〜1983年9月）が続きました。最も長くアシスタントを務めたのは清水千晴氏で、第1期の1983年10月から終了まで、そして第2期の開始から1997年3月まで担当しました。その後は、大川慶子氏が1997年4月から番組終了までアシスタントを務めています。

番組には多岐にわたるコーナーが設けられ、KBCの朝の顔として、最新のニュース、交通情報、天気予報はもちろん、リスナーの関心を引く様々な情報を提供しました。

第1期（1980年 - 1987年）の主なコーナー

KBCトピックス （1986年・1987年頃）
けさの焦点 → 夜討ち朝がけ・けさの焦点 ：その日の重要なニュースを掘り下げるコーナー。
日産フラッシュジャーナル ：スポンサー提供の情報コーナー。
男の立ち話・話題最前線 ：著名人が日替わりで登場するコメンタリーコーナー。田原総一朗氏、梨元勝氏、白井佳夫氏、久保田誠氏、金丸文夫氏などがコメンテーターを務めました。
朝の歳時記 ：季節を感じさせる話題を提供するコーナー。
スポーツ＆レジャー （1981年頃）→ キャッチ・スポーツ （1982年から）：スポーツ情報を伝えるコーナー。杉本英世氏（ゴルフ）、野崎靖博氏（野球）、池田純一氏（野球）、中西太氏（野球）といったスポーツ界の著名人がコメンテーターとして登場しました。
ナウNOWミニ事典
おはようグッドドライバー
気ままに行こう ：リスナーから寄せられた旅の思い出やエピソードを紹介しつつ、隠れた景勝地などを案内する、リスナー参加型の人気コーナーでした。
その他、ふれあいの朝、野見山洋子のタウンタウン、ひまわりナウ 街の表情、けさの主役、木かげ情報（夏季限定）、レースガイドなど、多彩なラインナップでした。
ニッポン放送制作の「十朱幸代のいってらっしゃい」や文化放送制作の「ミュージックオンザロード」といったネット番組も内包していました。

第2期（1996年 - 1999年）の主なコーナー

東芝今朝一番
今朝の焦点
今朝の三枚おろし
日産フラッシュジャーナル
話題最前線 ：第1期に引き続き、様々な分野の専門家や著名人が登場。1996年頃には舛添要一氏、八代亜紀氏、梨元勝氏、花田紀凱氏、青木富貴子氏らがレギュラーコメンテーターを務めました。
おはよう7エリア・リポーターズ・クラブ （1997年から）：地域に密着した情報を伝えるコーナー。
朝の歳時記
ウォッチングスポーツ （1996年〜1997年）：杉本英世氏、根本陸夫氏、清水秀彦氏、中西太氏といったスポーツ関係者がコメンテーターとして出演。
ひろしの悪戦苦闘 （1997年から）：パーソナリティ長谷川氏の日常や思いを語るコーナーでしょうか。
経済データ最前線 （1997年から）：経済動向に焦点を当てたコーナー。
その他、沢口靖子氏がパーソナリティを務めるニッポン放送制作の「いってらっしゃい」、朝のドライブミニマップ、おもしろ！福岡情報（1996年頃）、今朝の主役、レースガイドなどが放送されました。

両期間を通して、番組は「交通情報・天気予報・朝日新聞ニュース」を定時で伝え、リスナーの生活に役立つ情報を提供し続けました。

「長谷川ひろし おはよう7」は、パーソナリティである長谷川ひろし氏の個性と、多岐にわたる情報、そしてリスナーとの双方向性を重視した企画によって、KBCラジオの平日朝において重要な役割を果たした番組と言えるでしょう。

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