長谷川橋介

長谷川橋介（はせがわ きょうすけ）

生涯

長谷川橋介は、戦国時代の武将で、長谷川与次の弟、長谷川秀一の叔父にあたります。通称は右近といい、生没年は不明ですが、元亀3年12月22日（1573年1月25日）に亡くなっています。

織田信長に小姓として仕え、天文21年（1552年）の赤塚の戦いでは、信長の先陣を務めた足軽として参加しました。永禄年間初めには、信長の親衛隊である赤母衣衆に入っています。

永禄3年（1560年）の桶狭間の戦いでは、信長が夜明けに行軍を開始した際、岩室重休、佐脇良之、山口飛騨守、加藤弥三郎と共にわずか5人で従軍しました。永禄12年（1569年）の大河内城の戦いでは、佐脇らと共に尺限廻番衆となり、城の警備にあたったとされています。

しかし、後に信長の不興を買い、佐脇、山口、加藤とともに織田家を出奔し、徳川家康の元へ身を寄せました。その際、どのような待遇を受けたかは不明です。元亀3年（1573年）の三方ヶ原の戦いに参戦し、佐脇、山口、加藤とともに討死しました。

『甫庵信長記』には、信長が弟の信行（信勝）を謀殺した際、最初に斬りつけた3人のうちの1人とされていますが、『信長公記』にはその記述がなく、真偽は定かではありません。この記述を誤りとする見解も存在します。

橋介の子である四郎左衛門は、後に尾張に戻り、長谷川秀一に仕えたとされています。

登場作品

小説
* 楠乃小玉『織田信長と岩室長門守』（2016年刊、青心社）

その他

長谷川橋介は、織田信長に仕えながらも、最後は徳川家康に身を寄せ、戦死するという波乱の人生を送った武将です。信長家臣としての活躍と、その後の転身は、戦国時代の武将の複雑な立場を物語っています。

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