長距離自然歩道

長距離自然歩道とは

長距離自然歩道は、環境省が計画を定め、各都道府県が整備・管理運営を行っている、複数の都府県にまたがる長大な自然歩道です。これらの歩道は、都市部から離れた自然豊かな地域を歩くことで、人々に自然との触れ合いや心身のリフレッシュの機会を提供することを目的としています。また、沿線の豊かな自然や歴史、文化に触れることで、国土や風土への理解を深め、自然保護に対する意識を高めることも重要な目的の一つです。

概要

長距離自然歩道は、既存の道路や古道などを活用し、標識や案内板を整備することでネットワーク化されています。これにより、誰もが安全に、そして手軽に自然の中を歩くことができるようになっています。1970年の東海[[自然歩道]]の整備を皮切りに、全国各地で整備が進められ、2005年度以降は国立公園内の路線は環境省が整備を行っています。

全国各地の長距離自然歩道

現在、以下の8つの長距離自然歩道が整備されています。

1. 東海[[自然歩道]]（1,697km）：日本初の長距離自然歩道として、豊かな自然の中を歩くことができます。
2. 九州[[自然歩道]]（愛称：やまびこさん、2,932km）：九州の山々を縦走するコースで、変化に富んだ自然を楽しめます。
3. 中国自然歩道（2,295km）：中国地方の山間部を縫うように続く歩道で、歴史的な名所も多くあります。
4. 四国自然歩道（愛称：四国のみち、1,637km）：四国を一周するコースで、美しい海岸線や山岳地帯を堪能できます。
5. 首都圏自然歩道（愛称：関東ふれあいの道、1,800km）：首都圏近郊の自然豊かな場所を結んでおり、手軽に自然に親しめます。
6. 東北自然歩道（愛称：新・奥の細道、4,374km）：東北地方を周遊するコースで、美しい自然や歴史、文化を体感できます。特に、松尾芭蕉が歩いた道を一部コースに含んでいる点が特徴です。
7. 中部北陸自然歩道（4,085km）：中部地方から北陸地方にかけて、変化に富んだ地形や自然を楽しめます。
8. 近畿自然歩道（3,296km）：近畿地方の山々や里山を結ぶコースで、歴史的な寺社や文化財も多く存在します。
9. 北海道自然歩道（4,600km）：北海道の大自然を満喫できるコースで、手つかずの自然や広大な景色が魅力です。
10. 東北太平洋岸自然歩道（愛称：みちのく潮風トレイル、1,000km）：東日本大震災の被災地を巡るコースで、復興の歩みと豊かな自然を感じられます。

長距離自然歩道の目的

長距離自然歩道は、単に自然の中を歩くだけではなく、以下のような目的を持って整備されています。

自然との触れ合い: 四季折々の自然を楽しみながら、心身をリフレッシュする。
健康増進: 自らの足で歩くことで、健康を維持・増進する。
文化・歴史体験: 沿線の歴史や文化に触れ、地域への理解を深める。
自然保護意識の向上: 自然の美しさや大切さを知り、自然保護への意識を高める。

これらの目的を達成するために、長距離自然歩道は、誰でも安全かつ快適に利用できるように整備されています。

まとめ

長距離自然歩道は、日本の豊かな自然と歴史、文化に触れることができる貴重な場所です。ぜひ、これらの歩道を訪れ、自然の恵みを体感してみてはいかがでしょうか。

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