長野県信濃学園

長野県信濃学園について

長野県信濃学園は、長野県松本市波田に位置する、知的障害のある児童を対象とした児童福祉法に基づく県立施設です。1951年に開設され、以来、知的発達に障害のある方々の生活を支援し、治療・教育、就労支援といった進路選択のサポート、そして必要に応じて家庭支援も行っています。

施設の概要

広大な敷地面積1万2000平方メートルを誇る信濃学園には、本館、寮舎、体育館などの建物が点在しています。入所者の対象年齢は原則として18歳以下ですが、18歳以上の利用者も受け入れています。開設当初は入所定員30名、職員9名という小規模な施設でしたが、現在はより多くの利用者を受け入れ、幅広い支援を提供しています。

理念と職員行動指針

信濃学園は、「豊かな自然に囲まれた環境のもと、一人ひとりの『その人らしさ』を尊重し、利用者の皆様が職員と共に明るく、楽しく、のびのびと生活できるよう支援する」ことを理念としています。

また、職員は「信濃学園 さわやか宣言 21」を指針とし、以下の点を心がけています。

個人の尊厳と平等に基づいた社会の実現を願うこと
重い障害を持つ利用者であっても、その人らしい生き方を大切にすること
利用者の成長と発達を支援し、家庭へのサポートも行うこと
利用者が主役となる施設づくりに努めること
利用者の人格と尊厳を尊重し、常に笑顔で接すること

学校教育

学園内には、松本養護学校信濃学園分室が設置されています。学齢期の入所者は、松本養護学校本校、またはこの分室で教育を受けることができます。松本養護学校には高等部も設置されており、継続的な教育支援が可能です。

短期入所（ショートステイ）

介護者の都合により一時的に家庭での介護が困難になった場合、信濃学園では短期間の入所による支援を提供しています。利用にあたっては、事前に市町村への申請が必要で、「障害福祉サービス受給者証」の交付を受ける必要があります。利用期間中は、学園の日課に沿って生活し、食事や入浴などの日常生活の支援を受けられます。看護師や児童指導員が常駐し、利用者の健康状態にも配慮します。サービス費用の1割は利用者が負担し、食費などの日常生活にかかる費用は実費負担となります。

日中一時支援事業

介護者の就労や休息を目的として、日中一時的な預かり支援も行っています。こちらも市町村への申請が必要で、市町村と信濃学園が委託契約を結ぶことで利用できます。サービス費用は市町村が負担しますが、食費などは実費負担となります。

沿革

1951年：初の県立施設として開設
1954年：集団赤痢発生のため一時休園、施設改修
1956年：施設を再開
1967年：全面改築、定員70名に
1973年：波田小学校の分室として特殊学級を設置
1978年：松本養護学校の分室に移管
1984年：現在地に移転改築、定員60名に
2006年：児童福祉法改正に伴い、入所が契約制度に移行
2011年：指定管理者制度による運営に移行

交通アクセス

アルピコ交通上高地線下島駅から徒歩約5分とアクセスも良好です。

周辺施設

周辺には、長野県梓川高等学校、長野県波田学院、松本ハイランド農協Aコープ、アルピコ交通上高地線下島駅などがあります。

まとめ

長野県信濃学園は、知的障害のある児童の自立と成長を支援する重要な役割を担っています。入所支援だけでなく、短期入所や日中一時支援といった多様なニーズに対応し、地域社会を支える施設として、今後もその役割を果たし続けるでしょう。

外部リンク

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