長野県須坂創成高等学校とは？意味をやさしく解説

長野県須坂創成高等学校

長野県須坂創成高等学校は、2015年（平成27年）に長野県須坂市に開校した県立の総合技術高校です。この学校は、長野県須坂園芸高等学校と長野県須坂商業高等学校を再編統合し、新たに創造工学科を新設して誕生しました。

概要

1998年（平成10年）、長野県教育委員会は、生徒数の減少傾向に対応し、より良い教育環境を提供するため「高校教育の改善充実について」を策定しました。この中で、高校の統廃合による規模の適正化や教育プランの改定が示されました。2006年（平成18年）には、「魅力ある高校づくり」と「高校の規模と配置の適正化」を基本方針とする「長野県高等学校改革プラン実施計画」が策定されました。これに基づき、2009年（平成21年）2月には「第1期長野県高等学校再編計画」が発表され、須坂園芸高校と須坂商業高校の再編統合と、工業系を含む総合技術高校の設置が決定しました。

2012年（平成24年）12月には、新校名が「須坂創成高等学校」に決定し、農業、商業、創造工学の3学科が設置されることが発表されました。校舎は須坂園芸高校のものを活用することとなりました。

2013年（平成25年）10月には、須坂園芸高校の敷地内に工業棟の新築工事が開始され、2015年（平成27年）2月に完成しました。これにより、既存の校舎と渡り廊下で接続された新しい施設が誕生しました。

2015年（平成27年）4月1日、須坂創成高校は新たな総合技術高校として開校しました。開校当初は、旧須坂園芸高校校舎（須園キャンパス）と旧須坂商業高校校舎（須商キャンパス）に分かれて運営されましたが、2018年（平成30年）以降は須園キャンパスに統合されています。須商キャンパスはその後、学校の体育施設として整備されました。旧須坂園芸高校と旧須坂商業高校は2016年度末で閉校しました。

教育カリキュラム

須坂創成高校では、各学科でコース選択制を採用しています。農業科は、園芸農学科（果樹、野菜・花き、作物）、食品科学科（微生物バイオ、食品製造）、環境造園科（緑地計画、造園技術）の3つの小学科に分かれています。商業科は、会計マネジメント、IT、ビジネスプランニングの3コースが設置され、県内の商業科高校としては初めてとなる「ビジネス英語」が導入されました。新設された創造工学科には、精密機械とメカトロニクスの2コースが設置されています。また、「デュアルシステム」を導入し、企業と連携した実践的な教育が行われています。

さらに、学科横断的な学習や学科間の連携も重視されており、特に創造工学科と農業科が連携した「植物工場」は、新しい分野の産業学習として注目されています。商業科も流通・販売の分野で連携し、学科の枠を超えた専門学習に取り組む方針です。

開校式と入学式

2015年 4月7日には、開校式と第1期生の入学式が執り行われました。式典では、新校歌も初披露されました。第1期生は、農業科122人、商業科122人、創造工学科40人の計284人が入学しました。

沿革

2015年（平成27年）4月1日：須坂園芸高等学校と須坂商業高等学校を再編統合し、開校。農業科、商業科、創造工学科を設置。
2015年（平成27年）4月7日：開校式と第1期生入学式を実施。

教育目標

「創」は、時代を切り開く人材育成への期待を、「成」は、あきらめずに物事を成し遂げる人材育成への期待を表しています。地域に根ざし、世界に羽ばたく産業人の育成を目標としています。キャッチフレーズは「須坂から世界へ羽ばたく創成力」です。

新校の特色

専門教育の一層の充実
他学科の知識を学習し、より広い専門性を実現
農工商の活動を結びつけ、より実践的な学習を実現
地域、産業界、大学、研究機関等と連携した人材育成

長野県須坂創成高等学校