長野電鉄モハ1000形電車

長野電鉄モハ1000形電車について

長野電鉄モハ1000形電車は、長野電鉄でかつて使用されていた制御電動車の一つです。この形車両は、1948年から1954年にかけて日本車輌製造によって製造され、長野電鉄の運行に寄与しました。

概要

モハ1000形は、運輸省規格形電車의一種で、1948年から1954年にかけて合計14両が製造されました。特に、モハ1000形、モハ1500形、クハ1550形、クハニ1060形という複数の形式があり、それぞれ独自の特徴と役割を持っていました。モハ1500形は、より急傾斜のある山の内線での運転を考慮して、抑速発電ブレーキを装備しています。これにより、急勾配区間での安定した運行が可能となりました。

また、制御車であるクハ1550形およびクハニ1060形も、当時の木造車の鋼体化を目的に製造され、モハ1000形およびモハ1500形と連結して運用が可能でした。クハ1550形は、異なる方向からの運転ができるように、両方に運転台を持つ設計が採用されていました。

運用について

モハ1000形は、主に運行性能が重視され、戦前の在来車と共通の特性を有していました。間接非自動制御、非常管付き直通制動、75kW主電動機が特徴です。これにより、各線での運用に適した設計がなされています。1952年から始まった急行運用にも参加し、長野電鉄の重要な運行を支える存在でした。

1954年には、モハ1000形から2両が電装解除され、クハ1050形に改造されるなど、柔軟に形態変更が行われました。さらに、1950年代後半には、車両の便利さを考慮して貫通路を設置する改造が進められ、これによって業務効率の向上が図られました。

2019年から2020年にかけて、残存していたモハ1000形1003も解体され、残された車体と台車は千葉県いすみ市のポッポの丘に移送されました。

保存車と歴史

長野電鉄モハ1000形の中でも、1003号車は小布施駅で静態保存される運命をたどりましたが、最終的には解体されています。その途中でも、さまざまな運用や改造を経て、長野電鉄の歴史の一部として貴重な存在でした。

1993年時点での3500系導入に伴い、モハ1501・1502も運用を離脱し、長年の歴史の幕を閉じたのです。モハ1501は動態保存車としての役割を果たしつつも、1999年に廃車されるに至りました。

結論

長野電鉄モハ1000形電車は、長野電鉄の歴史とともに歩んできた貴重な車両でした。今ではその姿を確認できる車両は少なくなっていますが、その足跡は長野電鉄の発展に寄与した重要な部分として後世に語り継がれています。

もう一度検索