門間貴志

門間貴志（1964年3月17日生まれ）は、日本の著名な映画研究者であり、現在は明治学院大学文学部芸術学科で教授を務めています。彼の専門は映画研究であり、特にアジア映画に関する深い知識と分析で知られています。

秋田県潟上市出身の門間氏は、秋田県立秋田西高等学校を経て、1986年に多摩美術大学美術学部芸術学科を卒業しました。大学在学中は映像演出研究会に所属し、8ミリ映画制作に情熱を注ぎました。卒業後、1986年からはシードホール（西武百貨店渋谷店）で映画上映、美術展、演劇公演の企画運営スタッフとして活躍しました。

その後、1995年にBOX東中野に勤務し、山形国際ドキュメンタリー映画祭ではフィルム・コーディネーターを務めるなど、映画界での経験を重ねました。2003年からは明治学院大学で教鞭を執り始め、助教授を経て、2017年に教授に就任しました。研究者としての活動と並行して、懐田荘一という別名でも活動しています。

門間氏の著作は、映画研究における重要な貢献として評価されています。特に、以下の著作は特筆に値します。

『フリクショナル・フィルム読本① アジア映画にみる日本Ⅰ 中国・香港・台湾編』（社会評論社、1995年）
『フリクショナル・フィルム読本② アジア映画にみる日本Ⅱ 韓国・北朝鮮・東南アジアほか編』（社会評論社、1996年）
『フリクショナル・フィルム読本③ 欧米映画にみる日本』（社会評論社、1995年）
『朝鮮民主主義人民共和国映画史 建国から現在までの全記録』（現代書館、2012年）

これらの著作は、アジア映画と日本映画の関係、北朝鮮映画史など、多様なテーマを扱っており、映画研究の分野に新たな視点をもたらしました。また、石坂健治、市山尚三、野崎歓、松岡環と共同で監修した『アジア映画の森 新世紀の映画地図』（作品社、2012年）も、アジア映画研究における重要な文献として広く読まれています。

門間貴志の研究活動は、映画研究の発展に大きく貢献しており、その業績は学術界だけでなく、一般の映画ファンからも高く評価されています。

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