間部詮茂

間部詮茂について

間部詮茂（まなべ あきとお）は、越前鯖江藩の第4代藩主であり、間部家の5代目当主です。彼は第2代藩主・間部詮方の三男であり、母は家臣の足立氏の娘でした。さらに、彼は第3代藩主・間部詮央の異母弟でもあり、家系において重要な位置を占めています。詮茂は正室に堀田正亮の娘である祥運院、継室に丹羽長庸の娘である清心院を持ち、初めは詮堅という名を名乗っていました。

生涯

詮茂は、明和8年（1771年）7月22日に鯖江で生まれました。彼の人生における大きな転機は、兄である詮央が嗣子無くして死去したことです。そのため、詮茂は詮央の養子となり、家督を引き継ぎました。藩主としての初めての公式行事は、安永元年（1772年）6月1日に将軍徳川家治に御目見することでした。この際、彼は従五位下・下総守に叙任され、その後、同年12月18日には正式にその地位を確認されました。

安永2年（1773年）には初めてお国入りをする許可を得て、自ら藩内を巡察することで、藩財政の再建に向けた取り組みを進めました。詮茂は積極的な態度で藩内の問題に取り組んでいましたが、天明の飢饉によって非常に困難な状況に直面します。この飢饉により、領内では7597人もの餓死者が出てしまい、詮茂は藩を借金して領民を助けるという難しい選択を余儀なくされました。その結果、藩の財政は急速に窮乏化し、彼の改革努力は思うようには実を結びませんでした。

詮茂は享年48、満47歳で亡くなりました。彼の死後、長男の詮熙が跡を継ぎました。

系譜

詮茂の家族構成は以下の通りです：

• - 父: 間部詮方（実父）
• - 母: 足立氏（実母、側室）
• - 養父: 間部詮央

正室

• - 祥運院: 堀田正亮の娘

側室

• - 清心院: 丹羽長庸の娘
• - 水谷氏

子女

• - 間部詮熙（長男、生母は水谷氏）
• - 山名義蕃
• - 仙石久徳
• - 酒井忠固
• - 輝（間部詮芳室）
• - 潔
• - 豊

後世への影響

間部詮茂の治世は、藩内の困難な状況に対する彼の奮闘の歴史として、後世に語り継がれています。彼の取り組みは、藩主としての責任感や、領民に対する深い思いを示すものであり、藩政の厳しさを物語っています。

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