関さば

関さば：豊後水道が生んだ至高の味

関さばとは、豊予海峡（速吸の瀬戸）で漁獲され、大分県大分市佐賀関で水揚げされるサバのことです。関あじと並び、高級ブランド魚として知られ、地域団体商標にも登録されています。

関さばの特徴

関さばは、その生育環境と漁獲方法に特徴があります。

豊予海峡の恵み：瀬戸内海と太平洋が接する豊予海峡は、潮流が速く、プランクトンが豊富です。この海域で育つサバは、身がよく締まり、適度な脂肪がのります。また、年間を通して水温が安定しているため、脂肪量の季節変化が少ないのも特徴です。
伝統の一本釣り：波が高く、海底の起伏が激しい豊予海峡では、漁網を使った漁が困難です。そのため、関さばは伝統的に一本釣りで漁獲されます。一本釣りは、魚体に傷がつきにくく、鮮度を保つ上で重要な役割を果たします。
目利きと活け締め：漁獲されたサバは、重さを量らずに魚体の大きさや状態を見て値段を決める「面買い」という独特の方法で取引されます。そして、出荷前には「活け締め」という処理を施すことで、鮮度をさらに高めます。活け締めにより、魚のストレスを最小限に抑え、ヒスタミンの生成を抑制し、鮮度を長持ちさせることが可能です。

これらの特徴により、関さばは鮮度が非常に高く、刺身などの生食に適しています。身は金色がかっており、腹部に線が入っているのが特徴です。

ブランド保護の取り組み

関さばはその美味しさから、高級ブランドとしての地位を確立しました。しかし、その人気に伴い、偽物が出回るという問題も発生しました。そこで、佐賀関町漁協（現大分県漁業協同組合佐賀関支店）は、関あじとともに商標登録を行い、ブランド保護に乗り出しました。

具体的には、以下の対策を実施しています。

商標登録：1996年に水産品として全国初の商標登録を取得。
タグシールの添付：出荷される関さばの尾に、商標入りのタグシールを一枚ずつ添付。
特約加盟店制度：関あじ・関さば料理を提供する料理店を特約加盟店として認定し、看板を掲示。
地域団体商標登録：2006年には、地域団体商標（地域ブランド）にも登録。

これらの取り組みにより、関さばのブランドイメージは守られ、消費者は安心して本物の関さばを味わうことができるようになりました。

その他

2006年には、1缶5,000円もする関さばの缶詰がマルハニチロから発売され、話題となりました。

関連項目

関あじ

外部リンク

大分市による紹介'>大分市による紹介
大分県漁業協同組合佐賀関支店'>大分県漁業協同組合佐賀関支店

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