関克哉

関 克哉（せき かつや）：フジテレビのシニアマネージャー

関克哉は、フジテレビにおいてシニアマネージャーとして活躍している映像技術の専門家です。彼は、多目的ベースユニットやモーションコントロールカメラシステムの開発を手がけており、その革新性は国内外で高く評価されています。特に音楽番組においては、彼がチーフカメラマンを務めた「僕らの音楽-OUR MUSIC-」や「FNS歌謡祭」などでの功績が知られています。

映像制作と技術革新

アーティストのライブ収録ではスイッチャーを担当し、2002年12月に横浜アリーナで行われたMr.Childrenのコンサート「wonderful world on DEC 21」では、17台ものカメラを用いてアドリブで生スイッチングを行い、その映像は編集なしでDVDに収録されました。この経験は、彼の映像制作における技術力と創造性を示しています。

また、映像制作だけでなく、機器開発にも情熱を注いでいます。2006年11月には幕張メッセで開催されたinterBEE2006にて、世界初のアーム巻き取り式カメラクレーン「Viewstonコンセプト」を発表し、その斬新な発想から業界の注目を浴びました。その後、2009年にはフジテレビと野村ユニソンの共同開発により、製品版Viewstonが完成しました。

さらに、2010年には新感覚のフライドチキン「ブレイブチキン」や、手を汚さずに食べられる便利なアイテム「ゆびとも」を開発・市販化するなど、映像技術にとどまらず幅広い分野での革新を図っています。

プロデューサーとしての活躍

2012年には、フジテレビが運営する無料動画コミュニティサイト「見参楽！」のプロデューサーとして、デジタルメディア分野においても影響を持つ存在となります。2013年にテクニカルプロデューサーとしてフジテレビCS放送に参加し、次の年には日本初の24時間365日IPサイマル配信プラットフォーム「フジテレビNEXTsmart」の開発と運用を担当しました。これにより、多くの視聴者へのアクセスが可能となり、配信技術の新たな地平を切り開きました。

クラウド型プラットフォームの構築

2016年には「フジテレビONEsmart」や「フジテレビTWOsmart」を加え、すでに確立されたクラウド型配信プラットフォームを更に強化。2018年には、放送品質を確保しつつオールクラウドで運営される編成・プレイアウトプラットフォームを開発しました。2020年には放送本線のマスターシステムにリニア配信システムの機能を統合し、効率的な放送運営を実現させました。

受賞歴と業績

関克哉は、彼の技術革新の功績により、数々の賞を受賞しています。多目的ベースユニット「Valise Pro」により、NAB2004全米放送事業者大会でMario Awardを獲得。また、新型モーションコントロールカメラシステム「Camsat」は、同大会でVidy Award Best of Showの栄誉を受けています。さらに、日本映画テレビ技術協会の技術開発賞や放送文化基金賞、民間放送連盟賞なども受賞しており、彼の業績は業界内でのリーダーシップを証明するものとなっています。

関克哉の取り組みは、映像技術の未来を切り開く重要な役割を果たしており、今後の展開にも期待が寄せられています。

もう一度検索