関東 (工作艦)

大日本帝国海軍の工作艦「関東」について

「関東」は、大日本帝国海軍に属する工作艦で、元々は日露戦争中に捕らえられたロシアの汽船「マニジューリヤ」がその起源です。この船は、当時の日本において「マンチュリア」とも呼ばれ、ロシア語の「満州」を意味します。艦名の「関東」は、中国の遼東半島一帯を指す関東州に由来しています。

建造と艦歴

「関東」は1900年3月にデンマークのコペンハーゲンにあるBurmeister&Wainで建造され、ロシアの汽船「マニジューリヤ」として竣工しました。その後、1904年2月9日、日本軍に拿捕され、同年の4月7日には「関東丸」という仮名が与えられました。

1905年2月14日には正式に「関東丸」と命名され、横須賀鎮守府に所属することになります。この艦は、連合艦隊に付属し、様々な艦務に従事しました。特に大泊港近くでは、他艦の支援作業に従事することが多かったようです。

1906年には工作船としての役割を担い、1914年の青島の戦いでは、水上機母艦「若宮丸」の応急修理を行いました。また、陸上に設けられた海軍機の基地に桟橋を建設する任務も遂行しました。

艦名の変更とその後

1915年8月23日、「関東丸」は「関東」へと改名されました。その後も艦は活躍を続け、1918年には第一次世界大戦に関連して、旧ドイツの潜水艦を整備し、日本へ回航する任務を果たしています。

1920年には特務艦としての類別が制定され、「関東」は正式に工作艦としての地位を確立しました。しかし、1923年にはカムチャツカ沖での事故により、防護巡洋艦「新高」の解体作業に従事することになります。

とはいえ、同年12月12日には、福井県下糠浦海岸で別の事故が発生し、「関東」は激突により沈没してしまいます。この事故では99名が亡くなるという悲劇的な結末を迎えました。

艦長の履歴

艦長としては、1904年に中尾雄大佐が就任し、その後も多くの艦長が交代しながら艦を指揮しました。また、1918年には福村篤男大佐が艦長としての役割を引き継ぎ、その後も引き続き指揮官が交代していきました。

2600mtの海軍艦船名考によると、「関東」の艦歴は日本海軍における重要な一部とされています。特に、艦長たちの功績や艦の役割は、当時の海軍における様々な活動に寄与しました。

最後に

「関東」は、大日本帝国海軍において特に工作艦として活躍し、数々の歴史的な出来事に関与してきました。その艦歴を知ることは、日本海軍の歴史を理解する上で欠かせない要素の一つです。

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