関東連合

関東連合（かんとうれんごう）

関東連合は、1973年に東京都の世田谷区烏山地域や杉並区を拠点に結成された日本の暴走族の連合体で、2003年に公式には解散しましたが、解散後も元メンバー同士の強い結束がありました。特に2000年代から2010年代にかけて、東京・六本木周辺で発生した数々の事件にその名が取り沙汰され、彼らが存在することは広く認識されるようになりました。

彼らは東京都内の渋谷や六本木、西麻布、新宿などの地下社会で「半グレ」として知られる暴力的な犯罪行為を行う集団の代表的存在とされ、既存の暴力団とは異なる位置づけで存在していました。特に、改正された暴力団対策法や暴力団排除条例が施行された影響で、暴力団が表立った活動を制限される中、関東連合がその影響を受けて台頭したという見解もあります。

関東連合は、元々「ブラックエンペラー」や「マッドスペシャル」を中心に結成され、その後様々なチームとの統合や連携を通じて組織を形成していきました。1990年代には、チーマーとの抗争を経て渋谷を支配し、さらには六本木へ進出し、クラブを影響下に置くまでに成長しました。2000年代になると、オレオレ詐欺の流行や大企業との関係構築も相まって、その勢力をさらに拡大させました。

また、関東連合のメンバーは、世田谷区や杉並区という教育熱心で比較的裕福な家庭で育った者が多く、暴力団に入る可能性が低い環境で育っています。そのため、組織の強さは暴力団の如く厳密ではなく、同窓生や先輩後輩の人脈で緩やかにつながる形態を持っていました。彼らの活動は、暴力団よりもむしろ自由な運営がなされていたといえます。

その後、2010年の市川海老蔵を巻き込む事件が全国的に知られるきっかけとなり、以降の事件でも関東連合OBらが関与するケースが増えていきました。特に、2012年に発生した「六本木クラブ襲撃事件」の影響を受け、関東連合は多くのメンバーが逮捕され、組織そのものの力も大きく減少しました。元メンバーが暴力団に参加する例も見られ、この流れの中で関東連合は実質的に壊滅状態に置かれています。

警察では、関東連合OBグループの存在を把握しつつも、明確な組織性を欠いているため特別な対策が講じられることは少なかったが、海老蔵事件を契機に実態解明が進められ、2013年には“準暴力団”として位置づけられました。これにより、集団的かつ常習的な暴力行為に対する対策が本格的に始まったのです。

まとめ

関東連合は、日本のなるべく広域で影響力を持っていた暴走族であり、解散後もOBとの強い結びつきが存在。戦後の日本における暴力団とその影響を受けた新たな集団の動きについて、社会的に重要な意味合いを持つ存在でした。

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