関根くんの恋
『関根くんの恋』は、
河内遙による日本の
漫画作品で、『
マンガ・エロティクス・エフ』(
太田出版)にて2009年から2014年まで連載されました。単行本は全5巻で、主人公・関根圭一郎の恋愛模様と心の成長を描いています。
あらすじ
30歳のエリート会社員である関根圭一郎は、生来の受け身体質から、少し人とズレた人生を送ってきました。特に、高校時代の先輩で現在は同級生の妻である数音を見ると、理由もなくイライラし、胃痛に悩まされます。そんな中、手芸教室で出会ったサラから、その感情が数音への恋心だと指摘されます。手芸を通じて、関根は自身の感情と向き合い、新たな一歩を踏み出していくことになります。
登場人物
関根 圭一郎(せきね けいいちろう)
本作の主人公。30歳の会社員で、メロンパンが好き。これまで何かに夢中になった経験がなく、無味乾燥な人生を変えようと手芸を始めます。特定の女性のタイプに生理的な嫌悪感を抱く一面も。
如月 サラ(きさらぎ さら)
関根が通う手芸用品店の店主の孫娘。店主である祖父の代わりに、関根に手芸を教えます。関根の感情の起伏に敏感で、彼の無自覚な数音への想いに気づきます。
紺野 朔太郎(こんの さくたろう)
関根の高校時代の同級生。明るくお節介焼きな性格で、合コンなどを企画します。
紺野 数音(こんの かずね)
紺野の妻で、関根の高校時代の先輩。過去に拒食症を患っていました。
堂島(どうじま)
紺野の会社の同期。田舎出身で、モテるために努力を重ねていますが、無自覚にモテる関根に嫉妬しています。
書誌情報
河内遙 『関根くんの恋』 太田出版〈fコミックス〉 全5巻
第1巻:2010年3月11日発売、ISBN 9784778321079、「関根くんのイヴ」(描き下ろし)収録
第2巻:2010年12月15日発売、ISBN 9784778321291、「関根くんのバレンタイン」(描き下ろし)収録
第3巻:2011年11月10日発売、ISBN 9784778321529
第4巻:2013年1月24日発売、ISBN 9784778321840、「関根くんの恋まじない」(描き下ろし)収録
第5巻:2014年9月10日発売、ISBN 9784778322366、「epilogue」(描き下ろし)収録
『関根くんの恋』は、一見平凡な日常の中で、主人公が自身の感情と向き合い、成長していく姿を丁寧に描いた作品です。手芸という意外なツールを通じて、人間関係や自己発見が描かれており、読者の心に深く響くことでしょう。