マンガ・エロティクス・エフとは？意味をやさしく解説

マンガ・エロティクス・エフ

『マンガ・エロティクス・エフ』は、かつて太田出版から発行されていた隔月刊の漫画雑誌です。2001年1月に月刊誌として創刊され、2002年からは隔月刊として奇数月7日に発売されていましたが、2014年7月発行の88号をもって休刊となりました。

歴史

本誌は、季刊誌『マンガ・エロティクス』と月刊誌『マンガエフ』が合併する形で2001年1月に創刊されました。創刊当初は月刊でしたが、2002年5月発行の第15号から隔月刊へと移行しています。休刊後、連載作品の一部は同社のウェブコミック・小説配信サイト「ぽこぽこ」へ移行されましたが、「ぽこぽこ」自体も2016年に休止し、その後は「Ohta Web Comic」へと引き継がれています。

漫画家の山本直樹がスーパーバイザーとしてクレジットされており、作品の執筆はもちろんのこと、新人賞の審査員を務めるなど、誌面形成に深く関わっていました。誌名に「エロティクス」とあるものの、直接的な性的表現のない作品も多く掲載されていたのが特徴です。成人向け[[漫画]]やボーイズラブを手がける漫画家だけでなく、青年誌や女性コミック誌などで活躍する漫画家も起用し、多様な作品を掲載することで独自性を確立していました。

山本直樹が審査員長を務める「太田エロティック・マンガ賞」は、太田出版のウェブサイトで現在も募集が継続されています。

2024年11月29日には、本誌の精神を受け継ぎ、「多様な性のあり方」と「主体的でオープンなエロ」を表現する場を創出することを目的とした新たなプロジェクトが開始され、Webサイトがオープンしました。プロジェクトの第1弾として、本誌掲載作品のアーカイブが公開され、一部作品には関連作品も含まれています。2025年春からは、第2弾としてWeb上での作品公開が予定されています。

主な連載作品

幾百星霜（雁須磨子）
インノサン少年十字軍（古屋兎丸）
ウツボラ（中村明日美子）
うみべの女の子（浅野いにお）
終わりと始まりのマイルス（鬼頭莫宏）
回游の森（灰原薬）
侍ばんぱいや（おがきちか）
関根くんの恋（河内遙）
美少年名言集（桂明日香）
べっちんとまんだら（松本次郎）
僕とおませちゃん（柘植文）
無法使いアッポちゃん（羽生生純）
夢見る古都（星野リリィ）
殻都市の夢（鬼頭莫宏）
愛がなくても喰ってゆけます。（よしながふみ）
青い花（志村貴子）
赤い文化住宅の初子（松田洋子）
あつめもの（駕籠真太郎）
美しい美しい美しい（高口里純）
キナコタイフーン（渡辺ペコ）
ケーキを買いに（河内遙）
コペルニクスの呼吸（中村明日美子）
紺野さんと遊ぼう（安田弘之）
SHEEP（吾嬬竜孝）
Jの総て（中村明日美子）
GENTE〜リストランテの人々〜（オノ・ナツメ）
社会不適合者の穴（田村マリオ）
新家族計画（卯月妙子）
そこはぼくらの問題ですから（桂明日香）
どうにかなる日々（志村貴子）
トラや（南Q太）
熱帯のシトロン Psychedelic witch story（松本次郎）
パパイヤ軍団☆（青木光恵）
秘密の新選組（三宅乱丈）
ファミリーレストラン（雁須磨子）
堀田（山本直樹）
マダムとお遊戯（松苗あけみ）
未開の惑星（松本次郎）
ライチ☆光クラブ（古屋兎丸、原作：東京グランギニョル）
ラビパパ（安田弘之）
リストランテ・パラディーゾ（オノ・ナツメ）
六識転想アタラクシア（駕籠真太郎）
ブラッドハーレーの馬車（沙村広明）
バベルの図書館（つばな）

その他、多数の著名な漫画家が執筆陣として参加していました。

映像化作品

アニメ化作品
実写化作品

マンガ・エロティクス・エフ