関根只誠

関根只誠（せきね しせい）は、文政8年（1825年）に江戸で生まれ、明治26年（1893年）4月18日に没した、明治期の演劇に精通した人物です。本名は松屋七兵衛といい、元々は幕府の御用達を務めていました。

彼は幼少の頃から書籍の収集を趣味としており、明治維新後には、その知識と情熱を活かして歌舞伎関係の著書を数多く著しました。彼の著作は、当時の演劇界の貴重な記録として、現在でも高く評価されています。

関根只誠は非常に交際範囲が広く、多くの役者や関係者と親交がありました。その豊富な知識と人脈から、劇界の事情通として知られ、多くの人々から頼りにされていました。彼の存在は、当時の演劇界において非常に重要なものだったと言えるでしょう。

関根只誠の墓所は、東京都にある染井霊園にあります。

彼の血筋は学者一家として発展し、息子には国文学者の関根正直、演劇・芸能評論家の関根黙庵がいます。彼らの活躍は、関根只誠の知識と情熱を受け継いだものと言えるでしょう。

著書
名人忌辰録 吉川半七, 1894
演劇叢話 広文堂書店, 1914
東都劇場沿革誌 1917
浮世絵百家伝 六合館, 1925
戯場年表 1978

復刊
東都劇場沿革誌料 国立劇場芸能調査室, 1983-84 (歌舞伎資料選書)
* 演劇叢話 クレス出版, 1996 (近世文芸研究叢書)

関根只誠は、日本の演劇史において、その知識と情熱によって多大な貢献をした人物として、永く記憶されることでしょう。

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