閩東語

閩東語（びんとうご）

閩東語は、主に中華人民共和国福建省の福州市から福鼎県にかけて使用されている言語であり、浙江省の東南部にも広がっています。特に福州語がこの言語の代表的な方言として知られています。また、閩東語は中華民国が支配する馬祖列島でも使用されています。

使用される地域と人口

閩東語は、地域的な移民の影響によって、インドネシア、マレーシア、ブルネイ、シンガポールなどの国々でも話されています。さらにアメリカでは、閩東地方からの移民が増加しており、特にニューヨークのチャイナタウンでは福州語が使用されているとのことです。日本には福清市からの移住者が多く、それによって閩東語の知識を持つ人々が増えています。このように、海外を含めると、閩東語の使用人口は1000万人を超えると推計されています。

下位方言

閩東語は以下の3つの主要な下位方言に分類されます。

1. 福州語: これは閩東語の南方方言群に属し、福州市およびその周辺地域（閩侯、永泰、閩清、長楽など）で話されています。これらの地域では、福州語が広く理解されています。

2. 福安語: 別名寧徳語と呼ばれるこの方言は、福建省の東北地方（福安、福鼎、霞浦など）で広がっており、約200万人が使用しています。この地域の福安語は、福州語の影響を受けているという特徴があります。

3. 蛮講: 蛮話とも称され、浙江省の泰順県や蒼南県で話されています。この方言は浙南呉語からの影響を受けており、福建省の他の閩東語とは音韻体系や語彙が大きく異なります。

音韻と発音

蛮講を除いた閩東語圏では、音声の母音は比較的一致しており、15種類の声母が使われています。ただし、福安語ではそれが17種類となることがあります。北京語と比較すると、閩東語では有気音と無気音が逆転することがよくあります。さらに、声調は全体的に7つに分かれていますが、福清方言や寿寧方言では特定の声調が異なる特徴があります。

語彙

各地で使用される語彙には共通のものと地方特有のものがあり、これは各地域の文化に深く根付いています。具体例については、表にまとめることができますが、各方言の発音や語彙の違いは、閩東語の多様性を示しています。

閩東語は、その地域の人々の生活や文化を反映した貴重な言語であり、今後もその文化的な影響を受け継ぎながら発展していくことが期待されています。

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