闇の仕事人 KAGE

『闇の仕事人 KAGE』：リメイクで蘇る忍者アクションの魅力

『闇の仕事人 KAGE』（やみのしごとにん カゲ）は、1990年8月10日にナツメから発売されたファミリーコンピュータ用横スクロールアクションゲームです。海外では『Shadow of the Ninja』（北米）、『Blue Shadow』（欧州）としてリリースされ、Wiiやニンテンドー3DS、Wii Uのバーチャルコンソールでも配信されました。

2024年には、ナツメアタリによるリメイク第4弾として『闇の仕事人KAGE Shadow of the Ninja』が発表され、同年8月29日に発売されました。日本国内およびアジア地域での製造・販売はセガが担当しています。

本稿では、本作の魅力に加え、キャラクターを差し替えて『忍者龍剣伝』シリーズとして発売された移植作品『忍者龍剣伝GB 摩天楼決戦』についても詳しく解説します。

ゲームシステム

基本操作とインターフェース

ゲーム画面の左側には、プレイヤーの体力ゲージと投擲武器の残弾数が表示されます。1プレイヤーは左上、2プレイヤーは左下に表示され、初期体力は16です。体力は最大値で、ゲーム中に上限を増やすことはできません。敵からのダメージは一律ではなく、敵の種類によって異なります。

累積ダメージは次のステージに持ち越されます。体力の回復は、道中のコンテナから入手できる薬でのみ可能です。体力が9以上の場合、攻撃ボタン長押しで体力を8消費し、画面上の全ての敵に大ダメージを与える『雷の術』が使用できます。

残機制は採用されておらず、穴に落ちると体力が減少し、特定地点から再開します。体力が0になるとゲームオーバーとなり、コンティニューは5回まで可能です。コンティニューするとステージのスタート地点から再開し、コンティニューをせずにゲームを終了する場合はタイトル画面に戻ります。

操作キャラクター

プレイヤーは、忍者「HAYATE（ハヤテ）」またはくノ一「KAEDE（カエデ）」を選択できます。2人同時プレイの場合、操作キャラクターの決定権は1プレイヤーにのみあり、同じキャラクターを同時に使用することはできません。キャラクターによる性能差はありません。

忍び道具

道中のコンテナから入手できる忍び道具は、ゲーム攻略に不可欠です。同じ種類の忍び道具を入手すると最大3段階まで強化されますが、ダメージを受けると段階的に弱体化します。

忍び道具は大きく分けて、投擲武器と直接攻撃武器、回復アイテムの3種類です。投擲武器は使用回数がカウンターで表示されます。ストックできる武器は一つだけで、複数武器の使い分けはできません。

直接攻撃武器

忍刀：標準的な武器で、攻撃範囲は狭いですが、強化すると前方に衝撃波を発射します。
鎖鎌：十字キーとの組み合わせで3方向に攻撃可能。強化すると攻撃範囲が広がり、攻撃時に衝撃波を発射します。

投擲武器

手裏剣：画面端まで届き、独特の追尾性能を持ちます。
手榴弾：床を弾み、壁に触れると爆発し、複数回のダメージを与えます。

その他

薬：赤と白の2種類があり、赤は体力を4メモリ回復、白は体力を最大まで回復します。

ストーリー

舞台は、皇帝「ガルダ」によって独裁体制が敷かれたアメリカです。ガルダ打倒に挑む者が後を絶たない中、厳重な警備網を突破して国境を越えた二つの影がありました。

移植版

忍者龍剣伝GB 摩天楼決戦

1991年にテクモから発売されたゲームボーイ用アクションゲームです。『忍者龍剣伝』の名を冠していますが、開発はナツメが担当し、『KAGE』のシステムをベースにしています。ストーリーは、『忍者龍剣伝』の3年前、若きリュウ・ハヤブサが皇帝ガルフの軍団に挑むというもので、リュウの修行時代のエピソードが描かれています。

プレイヤーキャラクターはリュウ・ハヤブサで、敵キャラクターもガルフ=ソドーム皇帝に置き換えられています。他にも、スパイダー、ジャック、グレゴリー、アレン大佐、風鬼斎などの敵が登場します。

スタッフ

『闇の仕事人 KAGE』：
プログラム：いしはらかずひこ
グラフィック：谷口俊一
サウンド：水谷郁、山西浩一
『忍者龍剣伝GB 摩天楼決戦』：
プログラム：DFS.KOTOBUKI
グラフィック：PCT、BBB、KICK.NATSUJIU、M-SIGI SIGI
* サウンド：DON（岩月博之）

評価

『闇の仕事人 KAGE』

ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは、合計23点（満40点）と評価されました。グラフィック面に関しては、スプライト性能の影響でキャラクターが小さいという指摘がされました。

ゲーム誌「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」では17.90点（満30点）と評価されました。

『忍者龍剣伝GB 摩天楼決戦』

ゲーム誌「ファミコン通信」のクロスレビューでは、合計25点（満40点）と評価されました。

ゲーム誌「ファミリーコンピュータMagazine」の読者投票による「ゲーム通信簿」では20.3点（満30点）と評価されました。

まとめ

『闇の仕事人 KAGE』は、その独特な世界観とアクション性で多くのファンを魅了した作品です。リメイク版の登場により、再び注目を集めています。移植版の『忍者龍剣伝GB 摩天楼決戦』も、元となる『KAGE』の魅力を別の形で表現した作品として、ファンには見逃せない作品です。

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