阪本敏三

阪本敏三：歴史に名を刻むプロ野球選手

阪本敏三（さかもと としぞう）は、1943年7月13日に京都府京都市伏見区で生まれ、2022年3月22日に78歳で他界した、日本のプロ野球界に名を刻む選手である。内野手としてのキャリアを持ち、長年にわたり選手として活躍したのち、解説者、コーチと多岐にわたる役職を歴任した。

プロ入り前

彼の野球キャリアは、平安高校で始まった。1961年、遊撃手として春の選抜に出場し、準決勝まで進むが、法政二高に敗れた。高校卒業後は立命館大学に進学し、関西六大学野球リーグで3度の優勝を果たす。1965年には全日本大学野球選手権大会で準優勝に輝き、リーグでは通算95試合出場し、打率.274、60盗塁を記録した。また、入団する前に東映フライヤーズからドラフト5位指名を受けるも断り、河合楽器に入社した後、1966年の都市対抗野球に出場した。

現役時代

阪本は1966年、阪急ブレーブスに指名されてプロ入りを果たす。1967年には新人ながらにして二番打者として打線の中心になり、打率.272と9本塁打を記録し、チームのリーグ初優勝に大きく貢献した。しかし、日本シリーズでは巨人に敗れてしまった。1968年には規定打席に到達し、ベストテンで9位の打率.278、さらに50盗塁を記録し、ベストナインにも選出される。

1971年までの4年間で4度のリーグ優勝を果たし、この期間に47盗塁で盗塁王に輝くなど、彼の実力が証明されていった。1972年、阪本はチャンスメーカーとして活躍し、オールスターゲームでMVPを受賞するなど、その名を広めていく。1973年からは三塁手に回り、1975年には二塁手としてプレーすることとなる。1976年には近鉄バファローズへ移籍し、1979年には南海ホークスに移籍し、現役生活の集大成を迎えた。

引退後のキャリア

引退後は解説者として活動し、近鉄に復帰してからは一軍・二軍でのコーチ業にも従事した。各種役職を通じて、選手育成に尽力し、野球界に多くの影響を与えた。育成担当や編成部課長としても重要な役割を果たし、若手選手の指導にも力を注いだ。

句引退後は、京都府K-Ball少年野球連盟の常務理事としても活動し、地域の野球振興に寄与した。2022年3月22日、病に倒れ、兵庫県内の病院でその生涯を閉じた。阪本敏三のプロ野球界における功績は決して忘れられることはなく、彼の歩みは多くのファンや選手にとっての手本であり続けるだろう。

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