阿武山 (大阪府)

阿武山（あぶやま）

大阪府茨木市安威と同府高槻市奈佐原にまたがる阿武山は、標高281mの山です。北摂山地を構成する山の一つとして、豊かな自然に恵まれています。また、大阪50山のひとつにも認定されており、ハイキングコースとしても親しまれています。

阿武山古墳

阿武山の南側、標高約210mの尾根上には、史跡である阿武山古墳があります。この古墳は、石室が漆喰で固められているという特異な構造から、「貴人の墓」とも呼ばれています。古墳の被葬者については諸説ありますが、藤原鎌足の墓であるという説が有力視されています。古墳の周辺は史跡公園として整備されており、歴史に触れることができるスポットとなっています。

京都大学阿武山観測所

阿武山の山頂から南へ伸びる尾根の突端、通称美人山（標高218m）の山頂付近には、京都大学阿武山観測所があります。この観測所は、1927年3月に発生した北丹後地震を契機に、地震研究を深化させる目的で1930年に地震観測所として創設されました。長年にわたり、地震や地殻変動の研究に貢献しており、現在も重要な観測拠点となっています。2007年には、大阪府の「近代化遺産総合調査報告書」において「注目すべき近代化遺産」の一つとして選定されました。これは、観測所の建物や設備が、日本の近代科学技術の発展を示す貴重な遺産であることを意味します。

阿武山は、自然、歴史、科学が融合した魅力的な山です。ハイキングや史跡巡り、近代化遺産の探訪など、様々な楽しみ方ができます。

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