阿武松部屋

阿武松部屋について

阿武松部屋は、日本相撲協会に所属する相撲部屋であり、二所ノ関一門に属しています。1994年に設立され、多くの弟子を抱えるようになった相撲部屋です。

歴史的背景

阿武松部屋の設立は、12代親方の阿武松広生が1994年に大鵬部屋から分家独立したことに始まります。元々、押尾川部屋に所属していた彼は、1992年に年寄名跡を取得し、親方としての道を歩み始めました。しかし、その過程には多くの困難が伴いました。当時の師匠の怒りを買い、破門という厳しい決断を余儀なくされたのです。

独立後の立ち上げ初期は、弟子が一人しかおらず、非常に厳しい生活が続きました。それでも、12代親方は1995年に千葉県習志野市で正式な部屋開きを行い、相撲部屋としての基盤を築いていきました。

成長と発展

この部屋が初めて関取を輩出したのは2001年のことでした。小緑が新十両に昇進し、この時から相撲部屋の名前がさらに広まりました。その後も片山や他の力士が相次いで入幕し、特に学生相撲出身者が多く所属するようになりました。彼らの四股名には「阿武」、「松」、「荒」、「緑」などが多く使われています。

不祥事とその影響

しかし、阿武松部屋は2010年に発覚した大相撲野球賭博問題に巻き込まれました。この事件では、部屋が警視庁の捜査対象となり、所属力士9人が処分を受ける事態となりました。さらに、師匠である12代親方も監督責任を問われ、降格処分を受けることになります。

そんな中で、阿武松部屋は2011年にも力士らが賭け金を集めたとして事件に関与した結果、さらなる信用失墜に繋がりました。これらの出来事は部屋の名声に大きな影響を与えましたが、一方でそれを乗り越えていく力士たちの成長も見られたのです。

近年の動向

2018年には、親方が理事選に立候補し当選したことで、部屋の活動に変化が訪れました。これに伴い、他の親方たちと連携を深めていくことになり、結果的に部屋の発展につながる道筋ができました。

また、2019年には12代が体調不良を理由に退職する意向を示し、その後名跡の交換が行われました。これにより新たな13代親方が誕生し、部屋は新たな一歩を踏み出すこととなります。

所在地とアクセス

現在、阿武松部屋は千葉県習志野市鷺沼に位置し、JR総武本線および京成千葉線の幕張本郷駅から徒歩約10分の距離にあります。この地で、多くの力士たちが日々汗を流して稽古に励んでいます。部屋付き親方としては、不知火匡也さんが在籍しており、様々な世代の力士と共に切磋琢磨しています。

まとめ

阿武松部屋は、相撲界の中で数々の試練を乗り越えながら成長を遂げてきた部屋です。今後も多くの若手力士がこの部屋で鍛えられ、未来の星となることが期待されています。

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