阿由葉勝作

阿由葉勝作（三代）

阿由葉勝作（あゆば かつさく、1877年10月13日 - 1952年8月19日）は、明治時代後期から昭和時代前期にかけて活躍した日本の政治家、そして実業家です。衆議院議員を3期務めたことで知られています。幼名は長之助といいました。

生い立ちと初期の経歴

栃木県足利郡利保村（現在の足利市利保町）で、二代阿由葉勝作の長男として誕生しました。1894年7月に家督を相続し、慶應義塾で学びました。その後、農業を営む傍ら、政治の世界にも足を踏み入れ、北郷村長、同村会議員、栃木県会議員、同参事会員、そして同議長を歴任しました。これらの経験を通して、地方政治におけるリーダーシップを培いました。

実業家としての活動

政治家としての活動と並行して、実業家としても幅広い分野で活躍しました。東海銀行や足利瓦斯の取締役を務めたほか、野洲新聞の社長、東野鉄道の取締役、宇都宮常設家畜市場の取締役、宇都宮米券倉庫の監査役、そして第二特許織物の取締役など、多岐にわたる企業の経営に携わりました。これらの実績から、卓越した経営手腕を持っていたことが伺えます。

衆議院議員としての活躍

1920年5月の第14回衆議院議員総選挙で、憲政会所属として栃木県第6区から出馬し、見事当選を果たしました。その後、第15回、第17回の衆議院議員総選挙でも当選し、合計3期、衆議院議員を務めました。国政の場においても、その能力を遺憾なく発揮し、日本の政治に貢献しました。

親族

阿由葉勝作の親族には、義兄に衆議院議員の阿由葉鎗三郎（姉コウの夫）、岳父に実業家の木村半兵衛（妻サダの父、三代木村半兵衛の長男）がいます。これらの親族もまた、政治や実業の世界で活躍しており、阿由葉家の幅広い人脈を物語っています。

まとめ

阿由葉勝作は、政治家として、また実業家として、明治から昭和にかけての激動の時代を駆け抜けた人物です。地方政治から国政まで、幅広い分野でリーダーシップを発揮し、その多才ぶりを示しました。彼の足跡は、今日の私たちに多くの示唆を与えてくれます。

参考文献

人事興信所 編『人事興信録 第4版』人事興信所、1915年。
人事興信所 編『人事興信録 第8版』人事興信所、1928年。
* 衆議院、参議院 編『議会制度七十年史 第11』大蔵省印刷局、1962年。

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