憲政会

憲政会の概要

憲政会（けんせいかい）は、日本の帝国議会において大正から昭和初期にかけて活動した政党であり、特に第二次護憲運動の中心的な役割を担った政党です。その成立背景や党史、政策、及び幹部人事について詳しく見ていきましょう。

党の起源と結成

憲政会の前身は、1916年に成立した二次大隈内閣における与党であり、立憲同志会や中正会、公友倶楽部などのいくつかの政党が基盤となっています。この内閣は、衆議院で第一党の立憲政友会（原敬総裁）に対抗する形で、政府中枢の藩閥勢力と連携し、成立しました。しかし、藩閥と同志会らの連携は長続きせず、1916年10月には大隈内閣が総辞職に追い込まれます。このような政局の中、1916年10月10日に憲政会が発足し、党内では同志会の加藤高明が総裁を務め、衆議院で198議席を持っていました。

政治活動と議会戦

憲政会は、寺内内閣下で議会対策として臨時外交調査会への参加を拒否し、政友会との関係を巡って困難な時期を迎えます。特に、1917年の第13回衆議院議員総選挙では政友会が第一党に復帰し、憲政会は第二党に転落。この後の1918年に入ると原内閣が成立し、その後の選挙でも憲政会は抑えられる状況が続きました。そのため、党内では「苦節十年」と称されるような苦しい暗黒時代が続くことになります。

原敬首相の暗殺とその後の展開

1921年の原首相暗殺は、憲政会にとって重要な転機となりました。原の死に続き、後継の高橋是清が内閣を組織しますが、党派間の対立が根強く、半年後には高橋内閣も崩壊。憲政会の政権組織が期待されつつも、元老たちの懸念から内閣形成は難航し、非政党人が続く中間内閣が次々と登場しました。

第二次護憲運動と政党連携

1924年に清浦内閣が成立した際、憲政会は第2次護憲運動の中心となります。政党間の対立激化の中、憲政会は護憲三派として連携を強化し、その結果、同年5月の選挙では第一党に躍進しました。加藤高明が首相に就任し、普通選挙法の実現なども果たしました。

終焉とその後の政治状況

ところが、1926年に重病であった加藤首相が死去したことにより、若槻礼次郎が後継となりましたが、三党鼎立の状況下での政権運営は非常に困難でした。最終的に、政権は昭和金融恐慌への対処に失敗し、崩壊を余儀なくされます。これにより、憲政会は立憲共進党との連携により新たな動きへと移行することになりました。

幹部人事

憲政会の総裁は、初代が加藤高明、その後は若槻礼次郎が務め、多くの優れた政治家が幹事長や総務として活躍しました。彼らの活動が憲政会の影響力を高め、また時には混乱を招く要因にもなったことが、党史における重要な要素となります。特に、幹事長を務めた富田幸次郎や小泉又次郎、頼母木桂吉らの存在は、党の運営において大きな役割を果たしました。

結論

憲政会は、日本の政治史における重要な政党であり、当時の多様な政治勢力との関わりを通じて、日本の政治システムや政党の変遷を象徴する存在です。特に、二大政党制の形成期におけるその動きは、今後の日本政治の発展に影響を与えることとなりました。

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