阿賀野川橋梁 (羽越本線)

阿賀野川橋梁について

阿賀野川橋梁は、新潟県新潟市秋葉区と阿賀野市の境界を流れる阿賀野川に架かる、東日本旅客[[鉄道]]（JR東日本）羽越本線の鉄道橋です。

概要

この橋梁は、信越線（現在の羽越本線）の新津駅 - 新発田駅間の建設工事に伴い、1912年（大正元年）に完成しました。新津駅 - 京ケ瀬駅間の阿賀野川に架かり、全長は1,229mに及びます。架橋当時は全国最長の長さを誇っていましたが、2007年（平成19年）8月現在では第10位となっています。

建設当初、新津側にはシュウェドラートラスが4連用いられていました。

過去の事故と復旧

1961年（昭和36年）8月29日には、新津駅 - 京ヶ瀬駅間において、下り旅客列車が踏切で衝突したトレーラーとともに本橋梁に激突するという大事故が発生しました。この衝撃で、シュウェドラートラス4連のうち、新津側の1連が破損し落橋。蒸気機関車C57 106と客車2両が脱線し、蒸気機関車は阿賀野川に転落し大破しました。この事故により、蒸気機関車の乗務員2人が死亡、乗務員・乗客12人が負傷しました。本橋梁が仮復旧するまでの間、羽越本線は不通となりました。同年9月19日に仮復旧し、1962年（昭和37年）9月16日には、前年の事故で落橋した部分に仮設桁（上路鈑桁、19.15m 2連及び22.3m 1連）を新たにトラス1連に架け替え、本復旧しました。

1963年（昭和38年）には、残ったシュウェドラートラス3連が撤去され、常磐線旧上り線の利根川橋梁から移設されたトラス3連が架け替えられました。さらに、1970年（昭和45年）10月5日～30日には、10連（232m）の単線上路式プレートガーダーが架け替えられました。

構造

初代の橋梁は、単線下路式曲弦プラットトラス（シュウェドラートラス・ピン結合）4連と、単線上路式プレートガーダー65連で構成されていました。トラス部分はアメリカン・ブリッジ製です。

2代目の橋梁も、基本的には初代と同じく、単線下路式曲弦プラットトラス（シュウェドラートラス・ピン結合）4連と単線上路式プレートガーダー65連の形式でしたが、1951年（昭和26年）に新津側のプレートガーダー10連が架け替えられました。

3代目の橋梁は、単線下路式ワーレントラス1連、単線下路式曲弦プラットトラス（シュウェドラートラス・ピン結合）3連、そして単線上路式プレートガーダー65連という構成になりました。ワーレントラス1連は東京鐵骨橋梁製作所（現東京鐵骨橋梁）製です。

現在の4代目の橋梁は、単線下路式ワーレントラス1連、単線下路式曲弦プラットトラス3連、単線上路式プレートガーダー65連で構成されています。プラットトラス3連は、1922年（大正11年）に東京石川島造船所（現IHI）で製造されたものです。

周辺情報

橋梁の周辺には、以下の施設や道路があります。

国道460号（阿賀浦橋）
新潟県道17号新潟村松三川線（左岸側）
新潟県道586号水原亀田線（右岸側）
磐越自動車道
新津インターチェンジ
阿賀野市京ヶ瀬工業団地
満願寺浄水場（満願寺）
阿賀野川総合運動場

参考資料

『明治時代に製作された鉄道トラス橋の歴史と現状（第5報）米国系トラス桁その2』 (PDF) - 小西純一・西野保行・淵上龍雄著
歴史的鋼橋 阿賀野川橋梁（土木学会） - 橋に関する詳細なデータがあります。

関連項目

シュウェドラートラスから架け替えた橋梁
阿賀野川御前橋梁
実川橋梁
阿賀野川橋梁（白新線）
* 過去の鉄道に関する日本一の一覧

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