陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!

陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!

『陣内流柔術武闘伝 真島クンすっとばす!!』は、にわのまことによる日本の格闘アクション漫画です。1995年から1998年まで『週刊少年ジャンプ』で連載され、単行本は全15巻が刊行されました。

2009年には、約6年後を舞台とした続編『陣内流柔術流浪伝 真島、爆ぜる!!』の連載が開始。当初は『コミックBREAK』、後に『週刊漫画ゴラク』、『別冊漫画ゴラク』、そしてWEBコミック『ゴラクエッグ』へと掲載誌を移しながら、2021年4月末に完結しました。シリーズ累計発行部数は160万部を突破しています。

概要

「真島クンすっとばす!!」は、主人公・真島零が陣内流柔術の使い手として、ライバルたちとの戦いを通じて成長していく姿を描いています。物語は、打撃、投げ、極めといった様々な格闘技の要素を取り入れながら展開。ランキングバトルから一転、裏社会に挑む真島にライバルたちが加勢する急展開も見どころです。

「真島、爆ぜる!!」では、総合格闘技にミステリーの要素が加わり、よりシリアスな展開となります。前作のラストから一変し、仲間たちが重傷を負い、主人公自身も精神操作を受けるなど、過酷な状況に追い込まれます。WEB移行後は更新頻度が低下し、最終話は駆け足で完結しました。

あらすじ

真島クンすっとばす!!

戦国時代の合戦における組打から生まれた陣内流柔術。その使い手である真島零は、高校生になり、陣内流史上最強の八代目宗家・城之内将士を超えるため、世界最強の格闘家を目指します。様々な武道や流派の使い手との戦いを通じて、彼は心身ともに成長していきます。

真島、爆ぜる!!

前作から6年後、記憶を失った真島は、自身を巡る奇怪な事件に巻き込まれます。仲間を探すため、陣内流道場を再興。新たな出会いと困難が、彼を待ち受けています。

陣内流柔術

戦国時代に陣内佐十郎重直によって創始されたとされる流派。500年の歴史を持ち、他流試合での敗北は一度もないと伝えられています。柳生心眼流をモデルにしており、実在する技も作中に登場します。

主な技

手技
楔（くさび）: 相手の打撃を肘で受けるカウンター技。
獅子噛（ししかみ）: 最も攻撃しやすい体勢に持ち込む技。
鉄菱（てつびし）: 急所を狙う打法。
丸鍔（まるつば）: 顎下からの振り打ち。
差股（さすまた）: 相手の死角から膝に当身を入れる技。
百重刺（ももえざし）: 相手の腕や足の急所を乱打する技。
星兜（ほしかぶと）: 上段への肘打ち。
打鎰（うちかぎ）: 相手の受け身を封じる技。

回転蹴当
後独楽（うしろごま）: 膝を狙った後ろ回し蹴り。
陽炎（かげろう）: フェイントを織り交ぜた二段飛び回し膝蹴り。
不知火（しらぬい）: 相手の突きの威力を利用したカウンター蹴り。
巻雲（まきぐも）: 真後ろの相手への蹴り。
廻鉢（まわりばち）: 首に巻き付くように見せかけての回転膝蹴り。
鉄鞭（かなむち）: 相手の攻撃を受けてからの前回し蹴り。
曲輪（ぐるわ）: フェイントを多用した踵蹴り。

蹴当
山階羽（さんがいばね）: 高所からの連続蹴り。
水蜘蛛（みずぐも）: アキレス腱を狙う踵蹴り。
吹き返し: 相手の手首などを極めて膝蹴りで返す。

周転当身術
鬼会（おにだまり）: 構えから打撃を払い、肘や肩で当身を入れる技。
巻鎖（まきぐさり）: 下段蹴りのフェイントからの裏拳。
膝丸（ひざまる）: 上段蹴りを受け、膝に拳当肘を入れ、投げ足を掴んで払う。

投げ技
片羽斬（かたはぎり）: 相手の突きをかわし、肘関節を極めて投げる。
国崩（くにくずし）: 相手の投げを逆に投げる。
旋風台（せんぷうだい）: 首を絞め、肘関節を極めて投げる。
連城砲（れんじょうほう）: 両肘関節を壊し、金的を蹴り上げる捨身技。
蛇頭砕（じゃとうくだき）: 首を極めて投げる。
逆鉾（さかほこ）: 相手の身体を逆さから投げ落とす。
達磨投（だるまなげ）: 相手の受身を封じて投げ落とす。

極め技
片羽絞（かたはじめ）: 片腕を極めて首を絞める。
鐙（あぶみ）: アキレス腱固め。
蝶形（ちょうなり）: 腕挫十字固。
捻芭蕉（ねじりばしょう）: 両膝関節を捻る。
三目札（みつめざね）: 足関節3ヶ所の同時極め。

構え
斬鉄の構え: 急所を守る構え。
天地陰陽（てんちいんよう）の構え: あらゆる技への転換が可能な構え。
山勢厳（さんせいがん）の構え: 天地陰陽の構えと対を成す構え。
無為（むい）の構え: 一見ノーガードに見える構え。

裏手
雷車（いかずちぐるま）: 肘関節を極め、脳天から叩き落す技。
漆折（うるしおり）: 相手の蹴り足を踏みつける技。
丸筏（まるいかだ）: 脊髄を破壊する技。
逆鷹の羽（さかたかのは）: 肘を極めた裏投げ。

奥義
超丹田（ちょうたんでん）: 気を練り、力を得る。

秘伝
千人殺（せんにんごろし）: 内臓を破壊する掌底重ね打ち。
二天鋲（にてんのびょう）: 腹と顎への同時攻撃。
雷電光（らいでんこう）: 肋骨を粉砕し、内臓を破壊する。

活法
神活（しんかつ）: 心停止した者の心臓を動かす技。

登場人物

陣内流柔術一門

真島 零（まじま れい）: 本作の主人公。世界最強の格闘家を目指す。
望月 土武郎（もちづき どぶろう）: 陣内流柔術第11代目宗家。
城之内 将士（じょうのうち まさし）: 陣内流柔術第8代目宗家。陣内流史上最強と謳われる。
月形 錯羅（つきがた さくら）: 城之内将士の曾孫。蹴当が得意。
三浦 初（みうら はじめ）: 真島のクラスメイトで親友。真島のサポート役。
神崎 光二郎：望月土武郎の元弟子。
玉本 英夫：真島に惹かれ、陣内流柔術道場をサポートする。
牛尾 健一：陣内流に理想の格闘技を見出し、道場をサポートする。
八代 和幸：古澤の運転手兼ボディガード。

光臨館一門

野々宮 拓馬：光臨館総本部所属。真島のライバル。
桜井 美沙：光臨館館長・桜井軍侍の娘。本作のヒロイン。
桜井 軍侍：光臨館館長。
碇 章吾：光臨館神奈川支部長。通称「拳帝」。
内藤 誠示：光臨館大阪支部所属。通称「ミナミの壊し屋」。
小田原 広美：光臨館高知支部所属。通称「永久機関」。
大河内 司：光臨館北海道支部所属。
三村：光臨館総本部所属。

他流派

津村樹矢：誠風会所属。通称「光の志士」。
高見：赤竜塾主宰。
下柳笑介：赤竜塾所属。

向道館一門

観月 裕紀：86kg級オリンピック候補の柔道家。通称「柔の神童」。
観月 ひみか：裕紀の姉。
日下部　洸：観月家の執事。
観月 義竜：ひみか、裕紀兄弟の曽祖父。「向道館四天王」の一人。
村上 泰仁：84年ロス五輪の無差別級金メダリストであり、柔道の全日本監督。

GIGA

デビット・チャン：白星蟷螂拳の使い手。
松原菜々子：GIGAのラウンドガール。
J・J：GIGA運営委員会の1人。
ウィッチ：GIGAバトル監査室々長。
クリス・デービス：プロフェッショナルボクシングウェルター級の元ベルト保持者。
バズ・アクロイド：マディソン・スクエア・ガーデンでのメインイベンターだったレスラー。
明星山：ハワイ出身の元横綱。
金（キム）兄弟：テコンドーの使い手で双子の兄弟。
ガルーダ・ムアリンスン：ムエタイ屈指の使い手。
グレゴリー・ディアギレフ：ロシア人。趣味で人殺しを楽しむ男。コマンドサンボの使い手。
キング（グラン・ゴメス）：異種格闘技“GIGA”で頂点に君臨する謎多き男。

BraVe

古澤礼司：格闘技イベント会社「D＆T」の社長にして、総合格闘技イベント「BraVe」のコーディネーター。
片岡瑠衣、榎田泉：ともに古澤の秘書。
ゲイリー、フランク：古澤の護衛をしている二人の大男。
矢作：古澤の配下。
堤獣蔵：ヘル・ライオンジム所属。現在ウェルター級の総合格闘家。
柳瀬ミツル：亜利雛の兄で彼女を溺愛している。ヘル・ライオンジム所属の総合格闘家。
ジョナサン・キートン：古澤が真島の試合相手として呼び寄せたヴリルランド帰りの格闘家。

その他

沢村 奈月：美沙の親友で真島の同級生。
ステラ・フランシスコ・神崎：神埼の娘で月形の幼馴染。
真島 キク：真島零の祖母。
久保田 忠男：雑誌「フリー・ファイト」の記者。
柳瀬亜利雛：『真島、爆ぜる！』のヒロイン。
K：帰国した真島に付きまとい何かを探そうとする謎の隻眼の男。
岡本照子：雑誌「フリー・ファイト」の編集者。
森：フリーの格闘ライター。
小鹿順平：精神科医。「小鹿心療クリニック」の院長。
メグちゃん：銭湯「柏の湯」の一人娘。
柏原幸吉：新道場のオーナーであり、メグちゃんの祖父。
門田安広：真島が高校入学直後に絡んできた先輩の不良。
蝶野義夫：亜利雛の所属する「ばたふらいプロダクション」の社長。
高見安志：高円寺駅のホームで小鹿先生に対して仲間と一緒に暴行を加えていた。
ジャック・ドノバン：カズのアメリカ時代のタッグパートナーであり、生涯の友であった男性。
辻堂康介：戦後数十年、日本の財政界を裏で操っていたと言われる人物で古澤礼司の祖父。

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書誌情報

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