陳正祥

陳正祥（1922年 - 2003年）は、中華民国（現・台湾）出身の地理学者であり、国際的に高い評価を受けています。浙江省温州市楽清に生まれ、国立中央大学（現在の南京大学）で地理学を修めました。その後、日本、イギリス、オーストラリアなどへ留学し、研究を深めました。

帰国後は、1948年に国立台湾大学で教鞭を執り、農業経済学の分野で貢献しました。1963年からは香港中文大学の地理学講座教授として教鞭をとる傍ら、イタリアへ拠点を移し、世界農業経済学者協会と国際地理学連合が共同で行った土地利用調査を主導し、5巻にも及ぶ「世界農業地理図集」の編集・出版に尽力しました。

1962年には、東北大学に論文「台湾地誌」を提出し、理学博士号を取得しました。この研究は、彼の台湾に対する深い知識と愛情を示すものです。

陳正祥は、地理学者、生態学者として、国際連合の様々な委員会で要職を歴任し、世界の農業地理学、エネルギー資源、環境保護に関する問題に取り組むと共に、国際的な学術誌の編集委員を務めるなど、幅広い分野で活躍しました。アジア人として唯一のメンバーとして、その専門知識と見識を発揮し、国際的な地理学の発展に大きく貢献しました。

主な著書

陳正祥は、数多くの著書や論文を発表し、地理学の発展に大きく貢献しました。以下に代表的な著書をいくつか紹介します。

广西地理 (1946年)
自然与人生 (1947年)
臺灣之經濟地理 (1950年)
中國的地名 (1978年)
廣東地誌 (1978年)
中國地圖學史 (1979年)
中國地理圖集 (1980年)
中国文化地理 (1981年)
中國經濟區域 (1981年)
中国経済地誌（日本語訳、1982年）
臺灣地名辭典：附臺灣的地名 (1993年)
中国歴史・文化地理図冊 (1982年)
* 臺灣之人口 (1951年、段紀憲との共著)

これらの著書は、中国や台湾の地理、経済、文化に関する貴重な情報を提供しており、地理学研究において重要な資料となっています。

陳正祥は、その卓越した研究業績と国際的な活動を通じて、地理学の発展に大きく貢献した人物として、世界中で高く評価されています。

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