陳衛星

陳衛星（チェン・ウェイシン）

陳衛星（ちん えいせい、チェン・ウェイシン、陈卫星、1972年4月27日 - ）は、オーストリアの卓球選手です。中国・内モンゴル自治区出身。2004年、2008年、2012年のオリンピックに出場しました。

経歴

元々は中国ナショナルチームに所属し、リ・グンサンや松下浩二といった選手の仮想選手として練習を積んでいました。しかし、世界選手権の代表メンバーに選ばれることがなかったため、オーストリアに帰化しました。

オーストリアに帰化後、2001年の世界選手権大阪大会に初出場を果たします。2003年にはパリで開催された世界選手権の男子シングルスで、優勝候補の一角であった王皓に勝利する番狂わせを演じました。2005年のヨーロッパ選手権では、男子団体でチームの準優勝に大きく貢献。個人戦でもベスト16に進出しました。

2018/19シーズンには、日本の卓球リーグであるクローバー歯科に所属し、プレーしました。

プレースタイル

陳衛星のプレースタイルは、フォアドライブとバックカットを組み合わせたもので、現代卓球におけるカットマンの主流となっています。

粒高ラバーでの変化プレーと、切れ味鋭いカットで相手を翻弄し、少しでも甘いボールが来れば、攻撃型選手顔負けの強烈なドライブで畳み掛けます。独特の横に引くようなプッシュや、反転ドライブも得意としています。

一方で、フォア側の守備に弱点があり、クレアンガやフェイヤー＝コーナートのようなパワーヒッターを苦手としています。バック側に追い込まれた後にフォアストレートに打ち込まれる展開に対応しきれないことが原因です。また、頻繁には使用しませんが、ラケットを反転させて粒高面でフォアカットを行うこともあります。

主な戦績

2003年
第47回世界選手権パリ大会 男子シングルス ベスト8
ヨーロッパ選手権クールマイヨール大会
男子ダブルス優勝（エフゲニー・シェチニンと）
混合ダブルス準優勝（ビクトリア・パブロビッチと）
2005年
ヨーロッパ選手権オーフス大会
男子シングルス ベスト16
混合ダブルス準優勝（ビクトリア・パブロビッチと）
男子団体準優勝
2008年
北京オリンピック 男子団体4位
ヨーロッパ選手権サンクトペテルブルク大会
男子シングルス ベスト8
男子団体ベスト4
2010年
* ヨーロッパトップ12 ベスト4

人物

陳衛星は、正式に軍隊に所属している軍人でもあります。また、ドイツ語、英語、中国語、ハンガリー語の4ヶ国語を操る語学力を持っています。

試合中は感情を露わにする場面も多く、イライラするとラケットを投げたり、審判からイエローカードやレッドカードを受けることもあります。

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