陸上自衛隊航空学校

陸上自衛隊航空学校について

陸上自衛隊航空学校は、三重県伊勢市に所在する明野駐屯地に本校を置く、陸上自衛隊の教育機関です。航空科隊員の教育訓練を主要な任務としており、ヘリコプター操縦士や航空機整備員の養成、航空科部隊の運用に関する教育・研究を担っています。本校の他にも、栃木県宇都宮市に宇都宮校、茨城県土浦市に霞ヶ浦校の2つの分校があります。

教育内容と特色

航空学校では、以下の内容に関する教育・訓練が行われています。

ヘリコプター操縦士の養成: 陸上自衛隊が運用する各種ヘリコプターの操縦士を育成します。
航空機整備員の養成: ヘリコプターや固定翼機の整備に必要な知識と技術を習得させます。
航空科部隊の運用に関する教育: 部隊運用、航空管制、航空気象、航空写真など、航空科部隊の運用に必要な知識を教育します。
研究活動: 部隊運用や教育に関する研究・調査を行い、教育内容の改善や戦術の発展に貢献します。

また、航空学校の教官によって編成されるアクロバット飛行チーム「明野レインボー」は、駐屯地祭などで華麗な飛行を披露しており、一般の人々にも人気があります。

各校の役割

明野本校:
第1教育部：部隊運用、航空管制、航空気象、航空写真に関する教育
第2教育部：幹部航空操縦要員の教育
研究部：部隊運用、教育に関する研究・調査
飛行教導隊：航空学校入校学生に対する教育支援
霞ヶ浦校:
航空機（固定翼・回転翼）の整備、通信に関する教育
宇都宮校:
陸曹航空操縦学生の教育
部外委託操縦要員（警察・消防）の教育
計器検定官課程
富士飛行班：富士学校に対する航空支援

歴史

航空学校は、1952年に保安隊航空学校として浜松駐屯地に設立されました。その後、1954年に陸上自衛隊航空学校に改編され、1955年に明野駐屯地に移駐しました。その後、霞ヶ浦分校や宇都宮分校の設立、教育体制の拡充などを経て現在に至っています。

近年の動向

近年では、UH-2多用途ヘリコプターの先行配備が行われ、訓練にも導入されています。また、教育支援飛行隊が飛行教導隊に改編されるなど、教育体制の変革も進められています。

組織

航空学校本校には、企画室、総務部、整備部、第1教育部、第2教育部、研究部、飛行教導隊などの組織があります。霞ヶ浦校と宇都宮校にも、それぞれ総務課、整備課、教育課などが置かれています。

主要装備

航空学校では、UH-60JA、UH-2、OH-1、AH-1Sなどのヘリコプターや、CH-47JAなどの輸送ヘリコプターが使用されています。

まとめ

陸上自衛隊航空学校は、陸上自衛隊の航空戦力の中核を担う人材を育成する重要な機関です。高度な知識と技術を持つ教官陣による質の高い教育訓練を通して、航空科部隊の発展に大きく貢献しています。

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