陸奥錦建市

陸奥錦 建市（むつにしき けんいち）

陸奥錦 建市は、1897年7月9日に青森県南津軽郡五郷村（現青森市）で生まれた力士です。1982年5月14日に84歳で亡くなりました。本名は須藤 金作（すどう きんさく）といい、振分部屋に所属していました。最高位は西十両九枚目です。

来歴

陸奥錦は、浪ノ音の振分部屋に入門し、1915年1月場所で「一ノ音」の四股名で初土俵を踏みました。1918年5月場所で「陸奥錦」に改名。1920年5月場所で新十両に昇進しました。しかし、2場所務めた後、幕下に陥落。1922年1月場所で再十両を果たしましたが、0勝5敗という結果に終わり、再び幕下へ。1923年5月場所限りで廃業しました。

柔道家としての活躍

廃業後、陸奥錦はすぐに警視庁に入り、巡査となりました。柔道を学び始め、中野正三十段の指導を受け、1923年に講道館へ入門。入門からわずか3ヶ月で初段を取得し、その後も順調に段位を上げていきました。入門から5年後の1928年には五段位を取得しています。

1929年の第5回明治神宮競技大会柔道競技（一般の部壮年組）や1930年の第1回全日本柔道選手権大会（専門壮年後期の部）、1937年の第7回同大会（専門成年前期の部）で優勝するなど、数々の大会で優れた成績を収めました。また、指導者としても、福岡県警察部、神奈川県警察部、宮崎県警察部で柔道教師を歴任し、後進の育成に尽力しました。

定年退職後は千葉県佐倉市に住み、1982年に生涯を閉じました。

参考文献

『あおもり力士よもやま話』第1巻　奈月ひかる（北の街社）
『柔道名鑑』　工藤雷介（柔道名鑑刊行会）

関連項目

大相撲力士一覧
柔道家一覧
* 青森県出身の人物一覧

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