階伯 (テレビドラマ)

階伯：壮絶な生涯と愛憎劇を描いた韓国時代劇

2011年7月25日から11月22日まで韓国MBCで放送された時代劇『階伯』（ケベク）は、全36話に渡り、百済の滅亡を間近に控えた激動の時代を舞台に、実在の人物である階伯の生涯を壮大に描いています。2006年の大ヒット時代劇『朱蒙』の制作陣が再集結した本作は、韓国のみならず、日本でもBSフジやKNTVで放送され、高い人気を博しました。

物語の骨子

『階伯』は、『三国史記』や『日本書紀』といった歴史書をベースにしながらも、史実に基づいた創作を加え、階伯の波乱に満ちた人生をドラマチックに展開しています。貧しいながらも正義感に燃える階伯は、新羅の捕虜となり、そこで過酷な運命を強いられます。その後、百済へと帰還し、将軍として活躍するも、新羅・唐連合軍との戦いを余儀なくされるのです。

主要登場人物と彼らの運命

階伯（ケベク）：主人公。イ・ソジンが演じる階伯は、貧しいながらも武芸に秀でた百済の将軍です。復讐心に燃えながらも、やがて真の平和のために戦うようになります。少年時代を演じたイ・ヒョヌの演技も高く評価されています。

義慈王（ウィジャ）：百済の最後の王。チョ・ジェヒョンが演じる義慈王は、複雑な出自と権力闘争に翻弄される人物像です。名君を志しながらも、挫折を味わう姿は視聴者の共感を呼びます。

モク・ウンゴ：ソン・ジヒョが演じるウンゴは、聡明で美しい商家娘。階伯と義慈王の両者から愛される存在であり、政治にも深く関与します。幼少期から少女時代にかけては、チョン・ミンソ、パク・ウンビンが演じています。

サテク妃：オ・ヨンスが演じるサテク妃は、冷酷な野望を持つ側室です。王権を掌握しようと企み、数々の陰謀を巡らせます。彼女の存在が物語に緊張感を与えています。

ムジン：階伯の父。チャ・インピョが演じるムジンは、武王の忠臣であり、義慈王の護衛を務めます。サテク妃の陰謀に巻き込まれ、悲劇的な最期を遂げます。

他にも、武王、キム・ユシン、キム・チュンチュなど、歴史上に名を残す人物が多数登場し、彼らの活躍や対立がドラマを盛り上げます。

見どころ

『階伯』の見どころは、壮絶な戦争シーンと、登場人物たちの複雑な人間模様です。新羅・唐連合軍との戦いは、迫力満点の映像で描かれ、視聴者を圧倒します。また、愛と裏切り、友情と敵対、野望と挫折など、様々な人間ドラマが絡み合い、最後まで目が離せない展開となっています。

特に、階伯とウンゴ、義慈王の三角関係は、ドラマの大きな軸となっています。彼らの愛憎劇は、歴史の大きな流れと重なり合い、より深い感動を与えます。

さらに、百済の文化や風習、当時の政治情勢などが丁寧に描かれている点も見逃せません。歴史に興味のある方にも、十分に楽しめる作品です。

まとめ

『階伯』は、壮大なスケールと緻密な描写、そして魅力的な登場人物たちによって彩られた、歴史時代劇の傑作です。愛憎劇、政治闘争、そして壮絶な戦争と、見どころ満載の作品となっています。歴史ドラマ、時代劇ファンにはもちろん、そうでない方にもおすすめできる作品です。

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