雀卓ボーイ

ゲームボーイ用麻雀ゲーム『雀卓ボーイ』

『雀卓ボーイ』は、1992年1月24日にナムコ（現在のバンダイナムコエンターテインメント）から発売された、ゲームボーイ向けの麻雀ゲームです。このゲームは、最大4人まで対局可能な内容が特徴で、当時の据え置き型ゲーム機では実現できなかった同時対局を、通信ケーブルを活用することで実現しました。後には1997年にリリースされた『ナムコギャラリーVOL.3』に、一部内容を変更して収録されました。この再収録では、スーパーゲームボーイにも対応しており、多くのプレイヤーに親しまれています。

ゲーム内容

『雀卓ボーイ』は、いくつかのモードでプレイ可能です。ゲームモードは以下の通りです。

カチヌキセン（勝ち抜き戦）

このモードは1人プレイ専用で、CPUとのトーナメント対局を行います。第1回戦から最終戦までの計8戦があり、各戦は半荘4回（ナムコギャラリー版では2回）で構成されています。プレイヤーは収支の合計でトップになれば次戦に進出できますが、2位以下になるとゲームオーバーとなります。勝利した際にはパスワードが表示され、これを使うことで続きからプレイ可能になります。最終戦で優勝するとエンディングが表示されます。

1P フリー対局

1人プレイ専用のこのモードでは、CPUと普通に対局します。終了後には収支が表示され、半荘6回（ナムコギャラリー版では4回）終了でゲームオーバーとなります。

2P VS

このモードではプレイヤー2人とCPU2人で対局します。プレイするためにはゲームボーイ本体が2台、ソフトが2本、通信ケーブルが必要です。

MULTI

最大4人で対局できるこのモードでは、人数が不足する場合にCPUが参加します。プレイするには、本体やソフト、4人用アダプタ、通信ケーブルなど必要な機器が揃っていることが求められます。

ルール設定

対局のルールは多様に設定が可能です。選択できる項目には、クイタン（タンヤオの扱い）、ツモ平和（平和を自摸和した場合の役）、イッパツ（立直後1巡以内の和了）、オヤナガレ（聴牌時の流局方法）、ドボン（持ち点がマイナスの場合の終了条件）、西入（オーラス後のルール）、ウラドラ、カンウラ、フリテンリーチ、BGMの有無などがあります。一方で、基本ルールに関しては変更できない決まりも設けられています。これによりプレイヤーは自分好みの対局スタイルを設定することができ、さまざまな戦略を楽しむことができるのです。

評価

『雀卓ボーイ』は、その独自のプレイスタイルと通信機能の活用によって、多くのファンを獲得しました。ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計24点（満40点）、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票では17.7点（満30点）という評価を受けています。これらの評価は、ゲームの楽しさと独創性を反映していると言えるでしょう。

ゲームのユニークな機能や多様なモード、ルール設定によって、プレイヤーたちは常に新しい戦略を考えながら麻雀を楽しむことができます。『雀卓ボーイ』は、ただの麻雀ゲームに留まらず、対戦の醍醐味を余すところなく堪能させてくれる一作です。

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