雨の日は家にいて

アルバム『雨の日は家にいて』

山下久美子の3枚目のスタジオ・アルバム『雨の日は家にいて』は、1981年8月25日に日本コロムビア/BLOW UPからリリースされました。このアルバムは、キャッチコピーとして「バリバリ楽しいKumiのSweet Rockin'」が掲げられており、前作から約8ヶ月ぶりの新作でした。

制作の背景

山下久美子の初アルバム『バスルームから愛をこめて』や2ndアルバム『DANCIN' IN THE KITCHEN』は1960年代のポップ・ミュージックを基に制作されていましたが、ライブでの盛り上がりを受けて、次はよりロックなテイストを取り入れることが決定されました。この新しい方向性のもとで『雨の日は家にいて』が制作されることになったのです。

アルバムの編曲は、ギタリストの伊藤銀次と石田長生が担当しました。当初は別のギタリストを予定していましたが、福岡智彦ディレクターが河口湖スタジオで行ったリハーサルでは、期待していたアレンジとは異なる仕上がりになってしまいました。レコーディングのスケジュールが迫る中で代役を探すことが必要となり、福岡氏が木崎賢治に電話をかけた結果、伊藤銀次が急遽参加することになりました。福岡氏は、このアルバムのタイトル曲について「今でも時々聴きますが、自分の未熟さを思い知らされたあの事件をほろ苦く思い出す」と振り返りながら、なんとかスケジュールを抑えてくれた銀次への感謝を述べています。

収録内容

アルバムは2つのサイドに分かれ、各5曲ずつが収録されています。ここでは、一部の曲の概要を紹介します。

SIDE A

• - So Young: 佐野元春が手掛けた楽曲で、1982年にはシングル「スターダスト・キッズ」のB面としてセルフカバーされています。
• - ロマンティックが好き
• - 雨の日は家にいて: 同名のシングルカットで、1981年10月1日にリリースされました。
• - どしてもプリーズ
• - メリーよ急げ!: シングル「雨の日は家にいて」のB面曲。

SIDE B

• - 珍しいほどスウィートラブ
• - あたしの主義
• - Don't Delay
• - ヘイ・ダーリン
• - シャンプー: アン・ルイスが1979年に発売したアルバム『PINK PUSSYCAT』に収録されている楽曲のカバーです。

参加ミュージシャン

このアルバムには多くの才能あるミュージシャンが参加しています。

• - ボーカル: 山下久美子
• - ギター: 石田長生、柴山和彦
• - ベース: 藤井裕、吉田建
• - ドラム: 松本照夫、上原裕
• - ゲストミュージシャン: マック清水（パーカッション）、Jake H Concepcion、渕野繁雄（サックス）、Eve、Fates（コーラス）、西本明（キーボード）、クニ河内（ストリングスアレンジ）

このように『雨の日は家にいて』は、山下久美子の音楽キャリアの中で特別な位置を占める重要なアルバムであり、今も多くのファンに愛され続けています。

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