雷鳥九号殺人事件

雷鳥九号殺人事件

『雷鳥九号殺人事件』は、西村京太郎氏による推理小説であり、1983年に光文社から刊行されました。

あらすじ

物語は、十津川捜査班のメンバーが大阪での研修を終え、北陸への旅行で雷鳥九号に乗車するところから始まります。しかし、旅の途中で車内のトイレにて、無残な銃殺死体が発見されるという衝撃的な事件が発生します。

事件発生直前、西本刑事はグリーン車内で美しい女性が男性と親しげに会話する様子を目撃していました。その女性は福井駅で下車。西本刑事の証言から、被害者はその女性と会話をしていた男性であることが判明します。

捜査の結果、他の乗客からの目撃情報により、女性が犯人として特定され逮捕されます。しかし、彼女は取り調べに対し、一貫して黙秘を続けます。

一方、事件当日の深夜、敦賀－新疋田間の線路脇で保線員がブローニングの自動拳銃を発見します。警察は弁護士や銃の専門家を招集し、事件の真相解明に向けた捜査を開始します。そんな中、雷鳥九号での殺人事件から1ヵ月後、金沢市内の空き家で再び銃殺死体が発見されます。

解剖の結果、死亡推定時刻が雷鳥九号での殺人が起きた日の朝であることが判明。さらに、銃の専門家の鑑定により、雷鳥九号での殺人と空き家での殺人は、線路脇で発見された同一の拳銃による犯行であるという驚くべき事実が明らかになります。これにより、犯人には完璧なアリバイが成立することになります。

十津川警部らは、空き家での殺人と雷鳥九号での殺人事件との関連性を徹底的に調査すると共に、犯人がどのようにして拳銃と列車を使い、巧妙なアリバイを作り上げたのか、そのトリックの解明に挑みます。

登場人物

十津川警部
亀井刑事
西本刑事
清水刑事
橘刑事
三浦由美子
久保寺環
川原明
川原俊夫
羽田真一郎

テレビドラマ

1987年には、テレビ朝日系列の2時間ドラマ『土曜ワイド劇場』にて、『西村京太郎トラベルミステリー・雷鳥九号殺人事件』としてドラマ化されました。主演は三橋達也氏が務めました。

その他

* 九頭竜湖：三浦由美子と亡くなった恋人との思い出の場所として登場します。

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