電撃!! ストラダ5

『電撃!! ストラダ5』は、1974年4月5日から6月28日まで、NETテレビ系で放送された全13話の特撮ヒーローアクションドラマです。金曜日のゴールデンタイムに放送され、国際的な犯罪組織に対抗する、特殊能力を持つ5人の男女からなる国際警察の秘密チーム“ストラダ5”の活躍を描いています。

ストラダ5のメンバーは、それぞれ異なる個性と能力を持っています。射撃の名手であるペガサス、変装の達人であるオリオン、怪力と推理力を兼ね備えたアポロ、メカニック担当のルナ、そしてテレパシー能力を持つアンドロメダ。彼らは普段は普通の生活を送っていますが、事件発生時には「ストラダアップ！」の掛け声と共に、アタッシュケースから特殊強化服を装着し、任務に当たります。

彼らの主な武器は、ショットガン、火炎放射器、ナイフを内蔵した特殊警棒ストラダバトン、回転式拳銃、そして小型手榴弾です。さらに、甲虫型ペンダント通信機や小型発信機なども使用し、高度な連携プレーで敵に立ち向かいます。

物語は、世界征服を企む謎の組織「ビッグノヴァ」との戦いを軸に展開します。ビッグノヴァの首領であるミスターアスモディは、不気味な覆面を被り、幹部たちを「東京ナンバー○」と呼び、失敗した者は容赦なく処刑します。ストラダ5は、様々な困難や策略を乗り越えながら、ビッグノヴァと壮絶な戦いを繰り広げます。最終回では、ビッグノヴァとの決戦が描かれますが、組織の完全壊滅には至らず、物語は幕を閉じます。

本作は、当初『ワイルド7』の続編として企画されましたが、制作の遅延などにより、放送局や放送枠の変更を余儀なくされました。当初は日本テレビ系で1973年8月7日からの放送が予定されていましたが、実際にはNETテレビ系の1974年4月からの放送となりました。この放送延期により、スタッフはキネコを用いたVTR合成やスキャニメイトなどの新技術を導入し、より高度な映像表現を実現しました。

『ストラダ』という名称の由来は不明ですが、「strada」がイタリア語で「道路」を意味することから、あるいはワッペンに描かれた5つの星から「stella di 5」と解釈することもできます。コスチュームやメカニックのデザインは、『ダイヤモンド・アイ』でも知られる岡迫亘弘が担当しています。劇中では、ペガサスが使用する青色のクーペ「フライングペガサス」、バギーカー「トライシャーク」、ジープタイプの四輪駆動車「レッドフォックス」、白いハードトップ「レディバード」、そして司令官ジュピターが使用する大型バス「ヘッドストロング」など、様々なメカニックが登場します。

主題歌は「電撃!! ストラダ5」と「5人のチャレンジャー」の2曲で、チャーリー・チェイとヤング・フレッシュが歌っています。エンディングテーマはありません。

『電撃!! ストラダ5』は、1970年代の特撮ヒーロー番組の中でも独特の雰囲気を持つ作品です。スタイリッシュなアクションシーン、個性豊かなキャラクター、そして謎に包まれた敵組織との戦いは、多くの視聴者を魅了しました。また、放送後には小学館の学習雑誌に漫画版が連載され、DVDやBlu-rayのソフト化もされており、現在でも根強い人気を誇っています。番組の制作には、萬年社と日活が携わり、多くのスタッフがその制作に尽力しました。放送はNETテレビをキー局に、全国各地のテレビ局で放送されました。放送時間や曜日、開始日は地域によって異なりました。また、再放送も複数局で行われ、長きに渡って視聴者に親しまれました。

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