電磁材料研究所

公益財団法人電磁材料研究所

公益財団法人電磁材料研究所（DENJIKEN）は、宮城県富谷市に拠点を置いています。この研究所は東京都管轄の公益法人であり、一貫して電気及び磁気材料に関する先端的な研究を行っています。日本国内外でのその認知度も高く、特に「電磁研」という略称での呼称が一般的です。

設立と歴史

1944年、戦前の日本において、電磁材料研究所は東北帝国大学の外郭団体として設立されました。設立当初は、KS鋼やセンダストといった新素材の研究が行われ、戦後の経済復興に寄与することが目的でした。設立後すぐに戦災に直面し、一時的に活動を停止しましたが、関係者の尽力により1945年に再建されました。その名は、財団法人電気磁気材料研究所と改称され、その後もさまざまな重要な研究成果を上げてきました。

2011年には公益法人制度改革の一環で、内閣総理大臣による公益認定を受け、名称が電磁材料研究所に変更。英語名も改訂され、現在はResearch Institute for Electromagnetic Materialsとして知られています。

研究分野と成果

電磁材料研究所は、設立以来、精密機器に使用される特殊金属材料やソフトマグネット材料など、多岐にわたる研究を実施しています。特に反発作用を持つ材料・デバイスの開発においては、時計用の高精度ゼンマイや高効率デバイス用の薄膜材料の研究が中心となっています。

研究所は、ずっと前から特殊な電気抵抗体や誘電材料の開発に取り組み、これまでに数多くの独自の成果を生み出してきました。特に、半導体材料や光学材料、さらにはアモルファス軟磁性薄膜やナノグラニュラー薄膜といった先進的な研究が非常に注目されています。

近年では、「小さな機能材料・デバイスから豊かな社会を！」という理念のもと、従来の製造方法にとどまらず、新しい製法や技術を追求し続けています。新たな材料開発によって、次世代の電子デバイス部品の創出にも挑戦しています。

組織と管理

電磁材料研究所は、法人本部を中心に研究開発事業部と事務部を持ち、組織的に機能しています。研究開発事業部内には、基礎研究部門やデバイス開発部門などがあり、各分野に特化した研究が進められています。また、併設する工場では、金属材料の受注生産や加工業務も行っています。

現在と未来

公益財団法人電磁材料研究所は、これまでの長い歴史の中で築いてきた知見を活かし、今後も新しい研究開発を続けることが期待されています。優れた素材の開発だけでなく、それを応用したデバイスの創出が、地域社会や産業全体に大きな貢献をもたらすことでしょう。これからの電磁材料研究所の活動に、世界中の注目が集まっています。

もう一度検索