霊山 (大分県)

霊山（りょうぜん）

霊山は、大分県大分市南部に位置する標高610mの山です。この山は、日本山岳会東九州支部によって大分百山の一つに選ばれており、地域の人々に親しまれています。

自然環境

霊山は、優れた常緑広葉樹林を有しており、その豊かな自然環境が評価され、1979年3月30日に大分県霊山自然環境保全地域に指定されました。指定面積は2.8haです。また、大分市が2006年に実施した「私が選ぶおおいた100景」のアンケートでは、霊山からの市街地を望む眺望が2位に選ばれており、その美しい景観は多くの人々を魅了しています。

歴史と文化

霊山の中腹には、天台宗の寺院である飛来山霊山寺があります。この寺は、九州西国霊場の第八番札所であり、九六位山の円通寺、神角寺山の神角寺とともに豊後の三大寺院と称されています。霊山寺の起源は、708年に地元の豪族が夢のお告げにより山中で十一面観音像を発見し、草堂に安置したことに遡ります。その後、中国の那伽法師が伽藍を建立し、山の形がインドの霊鷲山に似ていたことから、飛来山霊山寺と名付けられました。それまで稙田山と呼ばれていたこの山も、霊山と呼ばれるようになりました。

青年の家

霊山の中腹には、かつて大分市の青少年向け研修施設である大分市霊山青年の家がありました。1972年11月に開設され、市民に利用されてきましたが、施設の老朽化、利用者数の減少、そして2004年の台風による被害で水源確保が困難になったため、2006年3月末に廃止されました。

地域の学校と霊山

地元のいくつかの学校の校歌では、歌詞に霊山が登場します。これは、霊山が地域の人々にとって身近で大切な存在であることを示しています。

校歌に霊山が登場する学校

田尻小学校
寒田小学校
東稙田小学校
大分工業高校


霊山は、その豊かな自然と歴史的な背景から、地域の人々に愛され、大切にされてきた山であると言えるでしょう。

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